米Fusion Worldwideの日本法人フュージョントレードジャパン(東京・千代田)は、同社が手掛ける電子部品の調達サービスについて「顧客である電子部品の需要家へ、品薄品の予測などの情報提供強化を図る」などの方針を明らかにした。2023年7月12日に同社セールスマネージャー(日本)の矢野明歌氏らが説明した。同社は、2021年ごろに半導体不足が顕在化する前は数社だった日本国内での顧客数を、2年間で約100社に増やしたという。
同社は自身の業態を「半導体メーカーと正規代理店契約を結ばずオープンマーケット品のみを扱っている点で、商社というよりも流通業に近いと説明している」(矢野氏)。半導体不足の前は、正規代理店などの流通ルートよりも安価に部品を調達したいアジアや欧米のEMS(電子機器受託製造サービス)企業などに対するサービスが主だったが、半導体不足が明らかになった2021年以降は、正規ルート以外の電子部品調達経路を探すメーカーからの問い合わせを多く受けるようになった。国内メーカーからの問い合わせも増えたため、2022年1月に東京の事務所を開設した。
直近では、平均納期2週間での緊急調達、品質と本物・偽物についての検査徹底に力を入れているのに加えて、余剰在庫の買い取りサービスも実施している。「2021年、2022年に多く発注した分についてメーカーがキャンセルできず、余剰在庫となる例が増えている」(同氏)という。
納期の短縮と偽物の除外を両立するため、2022年2月にはシンガポールの電子部品テストハウスProsemiを買収し、検査を全て自前で実施できるようにした。外部機関に送付して検査してもらうよりも所要時間を短縮できる。半導体部品の偽物の除外については、梱包の外箱、製品表面にある文字の書体や大きさに正規品との差がないか、製品表面を有機溶剤などで剥がして別の文字が隠れていないか、X線で撮影して正規品と差がないか、内部を開封してチップ表面のマーキングが正規品と同じか、などの検査を実施している。
2023年現在では半導体不足が一段落しており、「2022年のように待っていても問い合わせが来るという状況ではなくなった」(同氏)。特定型番の部品について顧客に継続的に情報を提供したり、品薄になりそうな部品などについての予測情報を提供したりすることで、増加した顧客への支援を継続するという。
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