缶スプレーをつかってプシュ~ッとペイントしたことがあるサンメカならご理解いただけると思いますが、DIYペイントって「楽しい!!」ですよね。でも、段取りがいい加減だったり、慌てて作業進行してしまうと、その手抜き加減が仕上がりに出てしまって「こりゃマイッタ!!」なんて経験をしたことがあるサンメカ諸君も、数多いことでしょう。ここでは、そんなお手製=DIYペイントを楽しく、仕上がりが良くなる段取りや環境に注目します。DIYペイントを楽しみましょう!!
集合住宅用「換気扇」のペイントブース
部屋で使う大きさのゴミ箱(円筒プラスチック製)を用意して水を少し入れ、蛇腹ダクトエンドが水に浸らないようにセットしつつ「土のう袋」でダクトエンドを覆ってみた。この水溜めに排気風を当てて粉塵やミストを吹け、さらに土のう袋の網目が二次フィルター的な役割になれば、ミストの大気開放量も圧倒的に少ないはずだ。
イレクターパイプでペイントスタンド作り
ガレージにあったイレクターパイプ素材の枠が想像以上に使い易かったので、ここでは新たにイレクターパイプを購入し、レンジフード改ペイントブースの「専用台」を作ってみた。イレクターパイプは専用パイプカッターで簡単にカットできる。切りたい部分で刃を押し込みながらカッター本体をクルクル回す。いとも簡単にカットできる仕組みだ。設計段階でパイプと継ぎ手のレイアウトをしっかり検討しておこう。イレクターパイプと継ぎ手の接着固定は専用の接着液で行なう。専用のスポイドに液を入れ、継ぎ手とパイプの突き刺し部分にスーッと染み込むように接着液を流す。多く流さなくても毛細管現象で入り込んでいく。
脱脂洗浄後のプリヒート乾燥
カーベックから発売されている小型高温乾燥のCVジュニア。オーバーホール中のカワサキW650用シリンダーを耐熱ブラックでペイントすることにした。まずは設定温度50℃にて、シリンダーを30分程度温めた。冷たいアルミパーツは水分を含んでいるケースが多い。僅か50℃程度のプリヒートによっても、アルミ表面の除湿乾燥が可能になる。この段取り=プリヒートによって、ペイントはがれにくくなる。すべてのアルミパーツに共通した段取り作業だ。
ペイントミストは換気扇が効果的に吸引!!
ペイント完了後は常温から温度を高め、CVジュニア乾燥器内温度が180℃に達してから約60~90分程焼き付け乾燥させる(2~3時間程、長時間焼くことができれば乾燥硬度はより安定する)。完全換装後は、耐ガソリン性や耐溶剤性(パーツクリーナーなど)に対して、極めて強い塗膜が完成する。薄汚れていたカワサキW650のエンジンが美しく蘇った!!
POINT
- ポイント1・DIYペイントの成功合否は周辺環境でも決まる
- ポイント2・エンジン分解ついでにペイント仕上げで美しさ倍増
- ポイント3・高温耐熱ペイントで耐ガソリン性も良好になる
「吹き付け作業」時の環境=作業インフラが改善されることによって、ペイント作業はこれまで以上に楽しくなるものだ。楽しさだけではなく、肝心の仕上がりも確実に良くなる。プロショップのように大きなペイントブースは持てないが、ちょっとしたパーツを塗るための「小さなブース」を欲しいと思ったことがあるサンメカは数多いはず。サイドスタンド1本くらいなら、露天での吹きっ放しでも何とかなってしまうことが多い。
しかし、これがフレーム本体となると、部品が大き過ぎてなかなか上手に塗ることができないし、連続的な吹き付けによってペイントミストや臭いに対して、家族や近所から苦情も出かねない。したがって、フレームのような大物部品は、確実かつ素晴しい仕上がりが約束されるプロに委ねるのがベストだろう。
また、露天環境で吹きっ放し作業を進行すると、近所に置いてあったクルマやトランポのボディをカサカサにしてしまうこともある。そんな経験、過去に何度も「やらかした」っことがありますが、そんなときには都度「ミスト除去ねんど」で付着ミストをこそぎ落す作業で何とか対処することができた。特に、ウレタン塗料は要注意!!付着すると密着が強く、完全除去するのに時間がかかってしまった。
過去には、そんな経験が何度もあったので、楽しい時間をより充実させたく考え、小物部品を気楽にペイントでき、周囲から迷惑がられない「自作ペイントブースを作ろう!!」と強え、集合住宅用のユニット換気扇でペイントブースを自作してみた。
今回はエンジンオーバーホール中のカワサキW650用空冷シリンダーのペイントを通じて、自作ペイントブースの使い勝手を「客観的に観察」してみた。DIYペイントに集中し過ぎてしまうと、周辺環境には気を配れなくなってしまうもの。客観的な評価は極めて重要だと思った次第である。気が付いた点は以下の通り。
- ダクトエクステンションはより大きく張り出したほうが良い。
- 部品によっては吊った方が塗りやすいので、作業台の改造が必要。
- 一次フィルター容量を増してペイントミストをより吸着させる。
- 粉塵蛇腹は可能な限り長い方が良い(現在は短か過ぎる)。
- 二次フィルター容量を増して排気ミストをより吸着させる。
- 二次フィルター周辺を囲うことでミストが拡散しにくくなる。
などなど、様々なアイデアが浮かんできた。今後はこれら懸案項目を潰しつつ、より良い環境でDIYペイントを楽しみたいと思う。
この記事にいいねする
からの記事と詳細 ( ペイントインフラの向上で部品のペイントが楽しく仕上がりも上々に!! - Webike Plus )
https://ift.tt/89X6jav
No comments:
Post a Comment