共同通信
トランプ米大統領（左）と中国の習近平国家主席＝2019年6月、大阪市（ロイター＝共同）
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、トランプ米政権がサプライチェーン（部品の調達・供給網）の「脱中国化」を加速させている。世界的な医療品の枯渇などで中国依存のリスクが顕在化したとして、日韓を含む有志国と供給網の再編を推進する「経済繁栄ネットワーク」構想を表明、第5世代（5G）移動通信システムや医療機器まで幅広い分野で中国企業を排除する考えだ。
米政府高官は、日韓のほかオーストラリア、ニュージーランド、インド、ベトナムと中国排除の方針について協議を始めたと明らかにした。中国からの生産拠点移転や中国企業との取引制限を促すとしている。
再選を目指すトランプ大統領はコロナ拡大の責任は中国にあると主張し、通商面でも敵対姿勢を強めている。先端技術を筆頭に米中のデカップリング（分離）が進むのは必至の情勢で、日本企業も影響を受けそうだ。
新構想に関してクラック米国務次官は20日の電話記者会見で、中国による機密窃取や強制的な技術移転を念頭に、同国への依存度低減が必要だとして、デジタル技術、エネルギー、インフラ、医療を重点分野として「信頼できる国と企業」で供給網を再構築する枠組みだと説明した。
5Gを巡っては、安全保障上の脅威とする中国通信機器大手、華為技術（ファーウェイ）への制裁措置を相次いで公表。禁輸措置の対象を米国製の製造装置を使った外国製の半導体にも拡大したほか、国内外の外交施設で中国製品を使った5G利用を事実上禁じ、同盟国にも同調を求めた。
ただ、日韓などは重要情報流出の懸念がない分野では中国との協力を重視しており、米国が提唱する脱中国路線がどこまで進展するかは見通せない。日本政府関係者は協議は初期段階だとした上で「分離すべき分野を見極める必要がある」としている。（共同）
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May 24, 2020 at 03:22PM
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米、中国排除へ部品供給網を再編 日韓と協議、コロナで加速 - 47NEWS
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