米欧の当局や民間機関などの分析により、ウクライナ侵略でロシアが弾道ミサイル「火星11」を含む北朝鮮製ミサイルを使用した実態が明らかになった。問題はミサイルの残骸から日本企業のマークを記した部品が見つかったことだ。英紛争兵器研究所(CAR)によると、残骸から採取された半導体などの部品から日本を含む8カ国・地域の26社が製造元として浮上した。規制対象国への流出を防止すべき立場にある国内の電子部品メーカーなどが、厳しい対応を迫られている。
北朝鮮には国連安全保障理事会の決議により制裁が科されており、加盟国には弾道ミサイルなどの大量破壊兵器に関連する物資の輸出が禁止されている。
一方、国内の電子部品メーカーなどは、「各国の輸出管理法令、経済制裁法令や人権侵害防止法令を順守している」と口をそろえる。
村田製作所は、「法規制対象外であっても武器や大量破壊兵器向け用途での取引は慎む方針を採っている」と説明。半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、「販売代理店に対して、各国の輸出管理規制を順守するよう求めている」と強調する。
ただ、日本製品の部品が第三国を経由するなどして北朝鮮に渡る可能性は否定できない。ある電機メーカー関係者は「最終的にどこに渡るのか追い切れないこともある」と明かす。
ロシアの安全保障政策に詳しい東京大先端科学技術研究センターの小泉悠准教授は、「ICチップやバルブといった汎用部品は最終的にどこに渡るのか追いきれない。企業の自助努力だけで、渡ってはいけない国の武器に使われないようにするのは難しい」と指摘する。
その上で「(部品調達に)ロシアは同盟国を介し、北朝鮮はダミー会社を多く作っているといわれている。制裁回避の『抜け穴ネットワーク』は見えているから、そこを狙い目に先進7カ国(G7)で制裁をかけていくしかない」と話している。
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