パナソニックホールディングス(HD)が今年度内に自動車部品会社を売却する。売上高は約1兆3000億円と同社が売却する事業の規模として過去最大となる。これまでソニーグループや日立製作所に比べて改革遅れが指摘されてきたが、2022年に移行した持ち株会社の体制下で事業入れ替えを本格化する。
「ポートフォリオ経営の封印を解く」──。今春、パナソニックHDの楠見雄規社長は、事業部長とその下のビジネスユニット長ら約200人が集まる経営責任者会議でそう宣言していた。
「ポートフォリオ経営」とは、事業の入れ替えを意味する。楠見氏は社長就任の2021年春からの2年は競争力強化期間とし、「ポートフォリオ経営」はしないと社内に宣言していた。今春、その期間が終わり、約半年後の11月下旬、傘下の自動車部品会社の売却をする方向でめどを付けた。
パナソニックHDは2022年春に持ち株会社制に移行(写真:ロイター)
売却額は「2000億~3000億円」か
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