トヨタ自動車系で車内のスイッチを得意とする大手部品メーカーが新規事業のアクセルを踏み込んでいる。米テスラのようなクルマの広がりが既存のビジネスを揺さぶり、トヨタの下で安定成長してきた企業にも変化を迫っている。
東海理化（愛知県大口町）の二之夕裕美（にのゆひろよし）社長は4月下旬、東京であった発表会に登壇し、「畑違いの場所での挑戦」という新製品を発表していた。
紹介していたのは5月16日に発売を始めたコンピューターゲーム「eスポーツ」用のキーボード（税抜き4万3800円）。「ZENAIM（ゼンエイム）」のブランドで展開するeスポーツ用の第1弾製品だ。キーの端や中央、どこを押しても一定の操作ができるなど、わずかなミスも許されないゲームのプロたちの声を反映した製品だ。
ゲーム愛好家の若手社員の提案がきっかけで2021年から開発に着手。自動車のスイッチづくりで培ってきた耐久性や、応答性をコントロールする技術などのノウハウを生かした。
トヨタ出身社長、変革促す「崖っぷち」宣言
「自動車部品メーカーの殻を…
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