19日の日本市場は前日の反動が出そうだ。日本銀行が18日に金融緩和策の現状維持を発表した後に進んだ金利低下と円安、株高の動きを調整しそうだ。
アシンメトリック・アドバイザーズのシニアストラテジスト、アミール・アンバーザデ氏は「日銀は国債を買い増すことでイールドカーブコントロール(YCC)を守り続けることを余儀なくされ、これで何かが変わるとは思えない」とし、「遅かれ早かれ、黒田総裁体制にしろ次期総裁体制にしろ日銀はYCCを修正する必要がある」との見解を示した。
債券
新発10年国債利回りは0.4%台を保ちそうだ。18日の新発10年国債利回りは一時0.36%と日銀の許容上限0.5%を大幅に下回った後、0.41%台に戻して取引終了。日銀の介入がない翌日物金利スワップ(OIS)市場でも円建て10年物が0.74%に低下する場面があった。
SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはリポートで、「12月の驚天動地の政策決定により日銀自身がパンドラの箱を開け金融市場の信頼を失った」とした上で、1月会合の現状維持にもかかわらず、債券市場などでさらなる政策修正を催促する相場が継続する可能性は相当に高いとみている。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、「総裁交代は政策修正のタイミングになると考える関係者は少なくなく、YCCアタック(政策修正を見込んだ売り)は再び活発になるだろう」と記した。
為替
外国為替市場の円相場は128円台後半で強含み。18日は日銀会合の結果発表を受けて、円は対ドルで2%超下落し、一時1ドル=131円台半ばまで値を切り下げていた。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは、共通担保資金供給オペ拡充に反応して国債利回りが大幅低下していることの影響も加味すると、この程度の円安は想定内だと指摘。総裁交代のタイミングで日銀がYCC撤廃を判断する可能性は残るので、「ゲームチェンジャーという形でドル・円がどんどん円安方向に動く可能性は低い」と述べた。
株式
株式相場は円高や米小売売上高の大幅減を背景に反落する見込み。18日の株式市場では、日銀の発表を受けて国内金利上昇に伴う外国為替の円高や景気圧迫リスクが後退したとみた投資家の買いが優勢になった。一方で金利先高観が後退し、銀行株は値を下げた。
証券ジャパン調査情報部の野坂晃一次長は銀行株について「今後どこまで株価が戻るかは未知数だが、18日の下げは利益確定売りを出した後に押し目を待っていた向きには絶好の買い場になった」と指摘する。
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