写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップが発表した４－６月（第２四半期）決算で売上高がアナリスト予想を下回った。広告支出の大幅な低迷と減少傾向にある広告費の奪い合い激化が影響した。同社の株価は時間外取引で急落し、メタ・プラットフォームズやアルファベットの株価も下げた。
21日の発表によると、４－６月の売上高は13％増の11億1000万ドル（約1500億円）。アナリスト予想は11億4000万ドルだった。スナップは５月、自社で示した当初の成長見通しを考慮しないよう投資家に求めていたが、結局この見通しに届かなかった。
広告主が予想以上に予算を減らしている。こうした傾向についてスナップは幅広い景気の不透明感が背景にあると説明した。４－６月にはスナップチャットの１日当たりアクティブユーザー数（ＤＡＵ）が３億4700万人に達した。ユーザー数の伸びは競合相手のフェイスブックやツイッターを上回り、アナリスト予想も超えたが、不十分だった。
同社は21日付の投資家宛て書簡で「マクロ経済の逆風、プラットフォームの方針変更、競争激化が重なり、キャンペーン予算の伸びが限定的だった」と指摘。「現在は逆風が吹いているが、足元の業績に満足していない」と強調した。
経済の不確実性を理由に同社は７－９月（第３四半期）の見通しを公表しなかった。ただこの期間について今のところ売上高はほぼ前年並みだと説明した。４－６月の純損益は４億2200万ドルの赤字で、市場予想平均（３億3270万ドル）を上回る赤字幅だった。
スナップの株価は時間外取引で一時28％下落。今年は決算発表前の時点で約65％下げていた。
経営陣は採用を抑制する方針を社員にこれまで伝えていたが、この日も「採用ペースを大幅に落とす」計画だと説明し、こうした戦略を確認した。
スナップ取締役会は従業員報酬向け株式発行分を一部相殺するため、今後１年間で最大５億ドルの株式買い戻しプログラムを承認した。
原題： Snap Plunges After Advertiser Slump Crushes Quarterly Revenue（抜粋）
(ユーザー数などを追加して更新します)
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