今年度の最低賃金の引き上げの議論は、大詰めを迎えましたが、25日に開かれた厚生労働省の審議会では、労使の間で意見の隔たりが埋まらず、いったん議論を中断しました。
27日以降、改めて審議会を開いてとりまとめを目指す予定で、物価上昇の影響が広がる中、近年の大幅な引き上げの流れが続くのかが、引き続き、焦点となります。
現在、全国平均で時給930円となっている最低賃金の今年度の引き上げについて、25日の午後から労使の代表などによる厚生労働省の審議会が開かれ、とりまとめに向けた議論が行われました。
議論は、8時間余りにわたって行われましたが、労使の間の意見の隔たりは埋まらず、25日の夜11時すぎにいったん中断しました。
引き上げの必要性について争いはありませんが、労働者側が物価上昇を踏まえた水準を主張する一方、企業側は原材料費の高騰などで大幅な引き上げは難しいという姿勢で、厚生労働省によりますと、25日の会合でも引き上げ額の合意には至らなかったということです。
さらに、引き上げ額の決定にあたっては、明確な根拠を示すよう求める声も双方から相次いだということです。
このため、改めて審議会を開き、とりまとめを目指すことになりましたが、双方が納得できる結論を得るには準備や調整に一定の時間がかかるとして、26日の開催は見送り、27日以降としています。
最低賃金の引き上げ額は、昨年度の全国平均28円など最近、過去最大を更新する年が多く、政府も時給1000円の早期達成を掲げていて、物価上昇の影響が広がる中、大幅な引き上げの流れが今回も続くのかが、引き続き、焦点となります。
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