ハードウェア保守サービスを手がけるNECフィールディングは2022年9月9日、保守部品の配送計画を立てる作業に量子コンピューティング技術を適用すると発表した。カスタマーエンジニアの出動計画に合わせて、保守部品の配送計画を量子コンピューティング技術で立案する。同年2月から実施している実証実験では、従来2時間かかっていた計画作成が12分で終わるようになった。同年10月から本番運用を開始する。
ハードウェア保守サービスを手がけるNECフィールディングは2022年10月、保守部品の配送計画を立てる作業に量子コンピューティング技術を適用する。カスタマエンジニア(CE)の出動計画に合わせた保守部品の配送計画を、量子コンピューティング技術を使って作成する。同年2月から実施してきた実証実験では、従来2時間かけていた計画作成が12分で完了したという(関連記事:NECフィールディング、保守部品の配送効率を量子コンピューティングで高める実証実験)。
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業務上の要件として、対象となる東京パーツセンターでは、東京23区内のユーザーに1日数百箇所、約40台(軽車両30台、バイク10台)の車両で保守部品を配送している(図1)。「首都圏のCEは公共交通機関でユーザー先からユーザー先へと移動する。CEがユーザー先に到着するタイミングで必要な保守部品を配送する必要がある。一方、配送コストを最小化するためには、複数案件をまとめて配送する必要があった」(同社)。
配送計画の立案にあたっては、配送地域、配送時間、配送手段、配送量の組み合わせパターンが膨大になる(図2)。従来は、翌日の配送計画の作成に、熟練した担当者が毎日120分(2時間)を要していた。これに量子コンピューティング技術を適用したところ、12分へと10分の1に短縮できた。
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今後は、前日までに受けた配送依頼(翌日分)だけでなく、当日受付の緊急配送依頼や回収依頼などにも量子コンピューティング技術を適用する予定である。
なお、量子コンピューテイング技術としては、NECの「NEC Vector Annealingサービス」を利用する(関連記事:NEC、疑似量子アニーリングサービスのラインアップを改定、月額25万円で利用可能に)。同サービスでは、量子アニーリング処理に適した独自開発のアルゴリズムを組み込んだソフトウェアを、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」上で動作させ、クラウドサービスとして提供する(関連記事:NEC、デジタル処理のアニーリングマシンをベクトル型スパコンで高速化、2020Q1にサービス提供)。
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