熊本県八代市の私立、秀岳館高で、30代男性コーチが3年生部員に暴行して書類送検されたサッカー部において、段原一詞監督(49)が自宅謹慎中であることが28日、分かった。
段原監督は、英語教員のかたわら、管理職の学校長補佐として、約500人が生活する寮の統括、生徒指導の統括、部活動の統括を任せられている。
だが、監督自身も、暴力を受けている動画を拡散させたとされる部員2人に不適切発言を行うなどで、26日から当面の自宅謹慎処分中だ。
重責を担う立場の管理職の言動に、関係者は「教師は生徒との信頼関係がないと、現場は成り立たない。段原先生は管理職で、地位や責任が重いとこの立場にいる人間。そこでの発言は学校長もかなり残念がっていました」という。
監督の処分については「どういう処分が一番適切なのかとか、そういうのも踏まえての対応をしないといけない。学校規約とか、就業規則とかを踏まえて対応させていただくことになる」と話した。
秀岳館サッカー部暴力騒動経緯メモ
◆20日 第三者からの連絡があり、学校側が、サッカー部の寮内で部員が30代の男性コーチから殴る、蹴るの暴行を受けている動画が拡散している事実を確認。
◆21日 県警が午前中に学校を訪れて、3人が事情聴取を受けた。
◆22日 選手11人がサッカー部公式ツイッターに経緯説明の動画を投稿して、謝罪を行った。学校関係者の姿はない動画だった。
◆23日 謝罪動画は再生回数100万回を超えたが、削除された。23、24日のリーグ戦6試合が延期になる。
◆25日 学校は、学年ごとの集会を開いて、合計3時間にわたって、生徒約1000人に事情を説明。段原監督はテレビ生出演で一連の騒動を謝罪。一方で、暴力動画を拡散させたとされる部員2人を加害者扱いして、強い口調で責める、同監督の音声がツイッターに投稿される。
◆26日 学校が、ツイッターの音声について、同監督の不適切発言だったことを認めて、謝罪。また暴行をした当該コーチが、すでに退職願を提出していたことが判明。ただ学校側は警察が捜査中であるために、その扱いを保留している。
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