CASE市場の拡大に向けて
TÜV Rheinland(テュフ ラインランド)は、1872年にドイツで発足した第三者認証機関で、産業サービス、運輸/交通、製品安全、教育およびライフケア、システムの5事業部門、24事業分野で事業を展開。56カ国に500拠点(うち227カ所が試験所)、約2万1000人の従業員を有し、2019年度の売上高は20億8500万ユーロ。日本では1978年からサービスを提供しており、日本法人テュフ ラインランド ジャパン(横浜市港北区)は1983年に設立。従業員は約400人で、今回開設するMTCを含め全国7カ所に拠点を置いている。 今回開設したのは、CASE市場の拡大によって今後急速に需要が高まることが予測される車載用電子部品のEMC試験およびワイヤレス試験に対応する試験所だ。現在の自動車は、システムを電子回路で制御するECUが、多いものでは20個以上搭載されているが、このECUが正しく動作するためには、外部へ電磁波を出して他の電子機器へ影響を与えないように放射(エミッション)を抑制することと、外部からの電磁波の影響を受けないように耐性(イミュニティ)を確保することが重要となる。 車両部品に適用されるEMC法規は「国連規則第10号(UN R10)」だが、EMC要件を含む安全法規は現在22項目あり、その適合判定要件はそれぞれ異なる。具体的にはステアリングや衝突被害軽減制動制御装置、自動事故緊急通報装置、乗用車の衝突被害軽減ブレーキ、車両側方の自転車に対する衝突回避、自動運転レベル3などの法規が挙げられるが、MTCではこれら全てのEMC要件を含む法規に対応するとしている。 また、今後CASE技術の発展が進むにつれ、車載システムがより高度化し、該当する安全法規も増えていくことが予測されるが、テュフ ラインランド ジャパン 運輸・交通部長の有馬一志氏は、「これは高度な技術的、法規的判断を伴うEMCニーズが拡大することを意味している。われわれは車両法規の審査機関としてこのニーズに応えるためMTCを設立し、高度な車載電子システムに対して、車両全体の安全性を考慮した適合評価を行い、自動車を使用するユーザーに安心安全を提供する役割を担っていく」と述べている。
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July 30, 2020 at 02:00PM
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車載電子部品のEMC試験に特化、愛知に試験所を新設(EE Times Japan) - Yahoo!ニュース
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