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Wednesday, June 12, 2024

赤字でも値下げ要請に悲鳴 自動車部品メーカー社長「容赦ない」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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サプライヤーの生きる道

自動車業界は、部品や材料を手がける「サプライヤー」抜きには成り立ちません。しかし、変革期の業界にあって、営みを次世代につなぐのは簡単ではありません。新たな道を探る経営者らの姿を4回連載で追いかけます。

 1台の車に必要な部品はおよそ3万点。その部品やもとの素材をつくる企業は「サプライヤー」と呼ばれる。取引先と合意した製品をつくり、できるだけコストを抑える。1次、2次、3次……。企業群が層を成す構図は、自動車メーカーを頂点とした「ピラミッド」にも例えられる。下に行くほど数は多く、その力は小さい。

 多くの企業が決算をまとめる春先。東海地方のある2次請けの社長は、声を落とす。「2022年度は過去最大の赤字。23年度も同じぐらいの赤字になりそうだ」

 売上高の9割以上を自動車部品で稼ぐ。その大半がトヨタ自動車向けだ。2次請けなので取引先は1次請け。トヨタにじかに部品を納めることはない。

 苦しい経営に、ダイハツ工業豊田自動織機などトヨタグループの不正が追い打ちをかけた。車の生産が滞り、部品の出荷が止まった。月の売り上げは2割減った。1次請けからは、在庫状況の問い合わせが来たが、連絡はそれきり。「補償は全くない。期待もしていないですけれど」

 トヨタ自動車の業績は絶好調だ。半導体不足が緩和し、世界的に生産や販売が回復。24年3月期は、売上高、営業利益、純利益はいずれも過去最高となった。

 なぜ、一部の裾野には、ピラミッドの頂点の潤いが届かないのか。

 社長は「我々の部品が不要に…

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