13日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びを示したことを受け、市場は20、21両日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での0.75ポイントの利上げがほぼ確実とみている。だがウォール街は、当局者がさらに劇的な発表を行う可能性を検討し始めた。
8月の総合CPIは前月比0.1%上昇と、横ばいだった7月から加速。市場予想の0.1%低下を上回った。これを受け、市場が織り込む1ポイント利上げの確率は20%超増加。金融当局が 姿勢を反転させる望みが絶たれ、S&P500種株価指数は大幅に下落した。
ただ、大多数の投資のプロは来週のFOMCで会合の0.75ポイント利上げの道筋は変わらないとみている。
シーポート・グローバルのマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏は「連邦準備制度は市場の予想に従いたいと考えており、市場が0.75ポイント利上げを見込んでいることからそうなるだろう」と述べた。
一方、ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのエコノミストは「インフレの一段の定着に対応するため、一層積極的な利上げ経路が必要になる」として来週の会合での利上げ幅見通しを0.75ポイントから1ポイントに変更した。
サマーズ元財務長官はツイートで、自分が金融当局者なら「信頼性を高めるため1ポイントの動き」を選ぶだろうと述べた。
ブリーン・キャピタルの債券戦略責任者、スコット・ブクタ氏は当局が急ペースで利上げを行う必要があるなら、迅速に進めてけりをつけることが最善だろうと指摘。「0.75ポイントとなる可能性が最も高いが、1ポイントを選ぶべきだ」と語った。
インタラクティブ・ブローカーズのチーフストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は1ポイントの利上げについて、「市場は嫌うだろう。わずか数日前には0.5ポイントないし0.75ポイントの利上げで十分かどうか議論していた。1ポイントの利上げはパニックの動きと受け止められるだろう」と指摘した。
原題: ‘They Should Do 100’: Traders Debate the Fed’s Next Rate Move(抜粋)
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