米粒の500分の1ほどの微細な部品を、電子回路の基板に正確に置いていく。1秒間に12個もの部品を据え付ける速さだ。
スマホや高速通信規格5G、車の電動化と、引っ張りだこの電子機器。部品を正確に基板に配置するのに欠かせないのが、この「実装機」だ。
「半導体部品が集まらず、つくりたくてもつくれない。悔しい状況だが、それでもこの成績をあげた」
FUJI（愛知県知立市）会長兼社長の曽我信之氏はそう語る。世界的な半導体不足で製品を思うように量産できない中でも、2021年度は売上高1481億円、営業利益285億円と、ともに過去最高を更新した。22年度も上積みを見込む。
11月からは、愛知県岡崎市の工場を建て替え、24年からの操業で生産能力を1・5倍に増やす。売り上げの9割が海外で、うち半分がスマホ製造大国である中国向けだ。
「速度を落とさず、正確に部…
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