電子情報技術産業協会(JEITA)は30日、2月の日本メーカーによる世界での電子部品出荷額が前年同月比2%増の2756億円になったと発表した。電子部品各社は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中国を中心に工場の稼働率は低下したものの、出荷額は前年を上回った。工場の操業停止が長期化し、部品の供給不安が生じたことから、完成品メーカーの間で在庫を積み増す動きがあったとみられる。
2月はアジア向けの部品出荷額の増加が目立った。中国向けは前年同期比で16%増え、日本と中国を除くアジア向けも同14%増となった。一方、欧米向けの出荷額は自動車市場が低迷している影響もあり、5カ月連続で前年同月を下回った。製品別では回路内の電流を一定に保つインダクターやコネクターなどスマートフォンで使われる部品の出荷が好調だった。
英調査会社インフォーマの南川明シニアディレクターはアジア向けの出荷額が増えた背景について「部品の供給不安からスマートフォンメーカーなどが在庫を積み増した影響が大きい」と分析する。
中国や東南アジアには電子機器の生産拠点が集積しており、電子部品各社の生産拠点も多い。インフォーマによると、2019年のアジアでの電子機器出荷額は世界全体の約3分の2を占めた。新型コロナの影響で中国にある部品メーカーの稼働率が落ちたことにより、完成品メーカーが供給不足を懸念。在庫を積み増す動きがあったとみられる。
ただ、足元では需要減少の懸念が強まっている。コネクター大手、日本航空電子工業の小野原勉社長は24日の決算説明会で4~6月期の見通しについて「判断は難しいが、今は在庫をためる局面ではないと認識している」と慎重な姿勢を示した。
完成品の動向でも「世界でのスマホ生産台数は19年比で10%ほど落ちる」(富士キメラ総研アナリスト)との見方がある。中国のサプライチェーン(供給網)の混乱に伴う供給不安が一服し、今後は部品需要が落ち込む可能性もある。
中国では生産体制が回復しつつあるものの、電子部品の生産拠点があるマレーシアやフィリピンなど東南アジアでは活動の制限措置が続く。部品需要を左右するスマホなど完成品の需要動向にも不透明感が広がるなか、電子部品各社は難しいかじ取りを迫られそうだ。(菅野気宇)
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April 30, 2020 at 12:30PM
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2月の電子部品出荷額、2%増 コロナによる供給不安で - 日本経済新聞
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