岸田政権の金看板の全体像がようやく姿をあらわした。ただ、「新しい資本主義」をうたいながら、格差是正など資本主義の弊害を乗り越える新たな政策は乏しい。むしろ旧来型の政策が連なり、安倍政権の経済政策「アベノミクス」との違いも見えにくい。
政策決定に至る象徴的な場面が、5月のロンドンにあった。
「Invest in Kishida(岸田に投資を)」
岸田文雄首相は5日、外遊先のロンドンの金融街・シティーでの講演でそう決めぜりふを放ったが、会場からは苦笑が漏れた。200人を超える聴衆が耳を傾けたが、「前日までに100人くらいしか集まらず、必死で人集めをした」(官邸幹部)という。
この場で首相が打ち上げたのは、個人の金融資産2千兆円に着目した「貯蓄から投資」へのシフト。「資産所得倍増」というキャッチフレーズが初めて発せられた。
首相とその周辺は、ロンドンでの演説を「新しい資本主義」を世界に発信する機会と位置づけ、準備を進めてきた。首相は分配政策として金融所得への課税強化を昨秋に掲げたことで、株式市場から警戒された経緯があり、そうした不安を払拭(ふっしょく)するねらいがあった。
「理解している事務方は誰もいない」漏れる声
31日の「新しい資本主義実…
からの記事と詳細 ( 「新しい資本主義」ふた開けたら旧来型 安倍・菅政権の官邸官僚の影 - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/DbhZ9k6
ビジネス
No comments:
Post a Comment