無駄な部品をなくせ~もう1つの部品数削減活動(2)
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今も昔も、コスト削減は重要な経営課題。材料費などの経費を見直したり作業現場での無駄をなくしたりと、企業はあの手この手で取り組んでいる。ところが不思議と、大きな効果が得られる部品数削減に着手する企業はあまり見当たらない。
かつて、経営危機に陥ったいすゞ自動車は部品の種類数を100万点から30万点に激減させて、見事再建を果たした。そのときの部品数削減活動の陣頭指揮を執った伝説の技術者・佐藤嘉彦氏が、経営者や管理者、技術者向けに『部品数マネジメントの教科書』を書き下ろした。
本連載では、佐藤氏が開発した比較分析法「テアダウン(Tear Down)」を現場で実践しながら、長年交流を深めてきた盟友であるKSバリューコンサルティングの坂本幸一氏が、やはり現役時代に大なたを振るった部品数削減活動の体験談を明かす。第2回は、会社が保有する部品数の内訳を整理する。(技術メディアユニットクロスメディア編集部)
部品数削減活動の解説にあたり、最初に、部品数の内訳を整理しましょう。図1の台形に示した部品数の内訳の一番上が「一般(現行生産)部品」で、1点1点が個性を持っています。
その下の「標準(規格)部品」は、JIS(日本産業規格)や社内標準などの一定の基準に従って規格化・標準化されたもの、「補修専用部品」は、文字通り補修専用の旧型部品などになります。
そして、一番下の「旧(休眠・死滅)部品」は、生きているのか死んでいるのか(使用されているのか使用されていないのか)よく分からないものの、突然市場から供給を求められるような種類のものです。
こうした部品数の内訳に対して削減活動を実施すると、図2の白抜きの部分が削減対象として浮き彫りになります。台形の上に位置する部品から説明しましょう。
一般(現行生産)部品においては、佐藤嘉彦さんの著書の中の第3章で解説されている「モジュラーデザイン(MD)」を進めていくと、おのずと淘汰され削減される部品が出てきます。ここで残った一般部品が、佐藤さんいわく、他社との競争を勝ち抜くための「勝負する部品」です。
からの記事と詳細 ( 部品数削減はまず整理から、実践で見えてくる表と裏 - ITpro )
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