基幹部品や原材料の輸入が免税となる重大技術設備・製品リストを改定(中国) | ビジネス短信 - ジェトロ（日本貿易振興機構）

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中国の財政部、工業情報化部、税関総署、国家税務総局、国家エネルギー局の5部門は12月10日、「重大技術設備の輸入税収政策の関連リストを調整することに関する通知」（以下、通知）を公布した。2022年1月1日から施行される。

中国政府は、2009年から重点的に育成を図る産業に関する設備・製品を指定し、その生産に必要な基幹部品や原材料の輸入に対して関税および増値税の徴収を免除する優遇政策を実施してきた。今回の通知では、対象設備・製品および、それに関連する免税対象が見直された。今回の通知の重大技術設備・製品のリストには、発電・送電設備や石油・石化設備、高速鉄道・軌道交通設備、電子情報・バイオ医療設備など計82品目の設備・製品が掲載された（注1、通知の添付資料1を参照）。

火力・太陽光発電設備、環境対策関連設備が対象から除外

今回のリストからは、超超臨界火力発電ユニットの石炭ボイラーや太陽光発電設備、大型海洋石油エンジニアリング設備、時速250キロ以上の高速鉄道ユニット、大型の鉄道メンテナンス設備用機械、PM2.5のオンライン解析モニタリングシステムなどの環境保護・資源総合利用設備、新型フラットパネルディスプレイ用部品の生産設備、太陽電池の生産設備、集積回路の先進パッケージ用露光装置、MNCC（積層セラミックコンデンサー)用の自動選別機などが除外されている。他方、ハイエンドな医療設備について、デジタルの血管造影システムや小型の陽子線治療システムなどが新たに掲載された。

リストに掲載された設備・製品の生産に必要な基幹部品や原材料の輸入に対しては、2022年1月1日から関税および増値税が免税となる。具体的な品目名およびHSコードは通知の添付資料2で確認できる。

また、同通知では、「輸入において免税としない重大技術設備・製品リスト（2021年改定）」（通知の添付資料3）も発表されており、同じく2022年1月1日から施行される（注2）。

（注1）2021年末まで有効な「重大技術設備の輸入税収政策の関連リストを調整することに関する通知」（財関税［2019］38号）では計156品目が指定されていた。

（注2）今回の通知の根拠規定となる「重大技術設備輸入税収政策管理弁法」（2020年1月に公布）によると、「輸入において免税としない重大技術設備・製品リスト」に掲載されるのは中国国内で既に生産することが可能な重大技術設備・製品とされている。

（小宮昇平）

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