【NO BALL、NO LIFE】10月といえば、Jリーグで考えるとシーズン終盤を迎えるちょっと前といえばいいだろうか。ここで勝ち点を積み上げることができれば終盤戦を楽に戦えるが、うまくいかないと大変厳しい状況となる。いわば、先を見据えて戦わなければならず、乗り越えたチームには余裕ができ、心の隙間をみせたチームには後がなくなる。 そうした観点でJリーグ各カテゴリーの優勝争い、残留争いをみると、まだ一波乱、二波乱ありそうである。とくに、いま節ごとに試合速報をチェックしてしまうのがJ2の残留争いである。簡単にいえば、大混戦である。 降格するのは19位~22位の4チームで、第32節を終えて下位から愛媛(29)、相模原(29)、北九州(30)、松本(31)となっている(カッコ内は勝ち点)。この4チーム間でも勝点2差という接戦だが、18位金沢(31)、17位山口(32)、16位群馬(33)、15位栃木(33)、14位大宮(33)という状況である。 先週末の北九州-群馬はお互いの意地がぶつかり合う戦いで、どちらのサポーターにとっても心臓に悪い展開となった。敵地に乗り込んだ群馬が先制し、北九州が追いつく。1-1で試合は進み、残り時間が少なくなった86分にホームの北九州が勝ち越し点を奪った。シュートを決めたMF高橋大悟はその少し前に決定機を逃しており、終了間際にふたたびつかんだチャンスを今度はしっかり決めたことでピッチをバンバン叩いて喜びを爆発させた。気持ちが伝わってくる光景で、思わず身体がゾワゾワしてしまった。 北九州はこのリードを守り切ればよかったが、これで終わらないのが残留争いである。追加タイムが5分と表示された90+4分、スクランブルで攻撃参加していた群馬のDF畑尾大翔がヘディングシュートを決め、土壇場で2-2となった。北九州にとっては無情な結果になったが、これはもう、いかんともしがたい現実である。 同節ではやはり残留争いの渦中にいる相模原がホームで水戸と対戦し、終盤に2度リードされながらいずれも追いつき、4-4というすさまじい打ち合いを演じている。絶対に負けられないという気持ちがなければ実現不可能な展開で、「相模原は苦しいかな」という早計な判断を覆す結果だった。よくよく考えれば、昨シーズンにJ2昇格を決めたときも相模原は最終節で不利な状況を逆転している。その事実を思い出させてくれる同点劇だった。 優勝争い、昇格争いと同じくらい、残留争いも熱い。後がない選手たちの気迫がヒシヒシと伝わってくる。シーズン終盤を迎えるちょっと前でこれである。いざ大詰めを迎えたら、どうなってしまうのか…。サッカーはいたるところに楽しみが溢れている。(フリーランスライター・飯塚健司)
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