東京オリンピックは開会式に先立ち、22日からサッカー男子の予選リーグが始まりました。日本は東京スタジアムで行われた南アフリカとの初戦に臨み、久保建英選手のゴールで1対0で勝ちました。
南アフリカはこれまでに選手2人とスタッフ1人の合わせて3人が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになっていて、選手を含む18人が濃厚接触者に認定されていますが、試合開始の6時間前に行われたPCR検査の結果を受けて試合は予定どおり午後8時から始まりました。
日本は序盤からボールを支配し、サイドを中心に攻め込んで再三ゴールに迫りましたが、ゴール前を固める南アフリカの守りを崩すことができず、前半を0対0で折り返しました。
迎えた後半も優位に試合を進めた日本は、後半26分に右サイドでパスを受けた久保選手が得意の左足を振り抜き、ゴール左隅に決めて先制しました。
終盤は相手の反撃を受けましたが、このリードを守りきり、日本が1対0で勝って初戦で勝ち点3をあげました。
日本の第2戦は今月25日で、埼玉スタジアムでメキシコと対戦します。
重視した「初戦」狙いどおり制す
森保監督や選手たちが大会が始まる前からたびたび口にしていたのが、初戦の重要性でした。特にオリンピック経験者のオーバーエイジ枠の3人は、短期決戦のオリンピックを戦ううえで初戦がカギになると強く感じていました。
遠藤選手の指摘する通り、初戦の結果が成績を大きく左右することは実は過去のデータも示しています。オリンピックが年齢制限のある今の大会形式になってから日本が初めて出場した1996年のアトランタ大会以降、予選リーグを勝ち抜いて決勝トーナメントに進んだのは2000年のシドニー大会と2012年のロンドン大会の2回。いずれも日本は予選リーグの初戦で勝利しています。一方、初戦を落とした2004年のアテネ、2008年の北京、そして遠藤選手が出場した2016年のリオデジャネイロの3つの大会は、予選リーグで敗退しました。
東京オリンピックは真夏の厳しい暑さの中、準決勝までは中2日で5試合を戦い、決勝まで進めばさらに中3日で試合に臨む過密日程です。それも踏まえて遠藤選手は「初戦を勝って2試合目も勝てると、3試合目はある程度メンバーを入れ替えて臨める可能性も出てくる。長い目で考えても、初戦の勝ち点3はすごく大事だと思う」と話していました。
一方、同じオーバーエイジの吉田麻也選手と酒井宏樹選手が出場した2012年のロンドン大会は、初戦で強豪・スペインを破って波に乗り、一気にベスト4まで勝ち上がりました。
吉田選手は「若い選手の勢いはすごいものがあって1回勢いに乗ると突き抜けるところまで行く。初戦にコンディションをいい状態に持っていくことがかなり重要」と話しました。
酒井選手も「計算して突破できるようなグループではないので、まず1試合目にフォーカスする。チームの完成度をどれだけ高めていけるかが大事」と話していました。
初戦を重視してきた日本にとって、22日の南アフリカ戦は狙い通りの結果となりました。
久保「決めるとしたら自分と言い聞かせた」
右サイドでボールを受けて得意の左足で決めたゴールの場面については「サイドから中に切り返して遠いサイドを狙おうと決めていたので、結果的に入ってよかった。自分が点を取ってチームも勝ってとてもうれしい」と話していました。
キャプテン吉田「なかなか崩せなかったがよく耐えた」
一方、南アフリカの選手とスタッフに感染者が出た影響で試合の開催がぎりぎりまで決まらなかったことについては「チームとしては特に問題はなく、大きな混乱はなかった。相手もベストで戦えたらよかったが、今回の大会では感染対策が1つのキーポイントなので僕らは感染者が出ないようにしっかり自制していきたい」と話していました。
そして次のメキシコ戦に向けては「相手も初戦を勝っているので、カギになる試合になる。次の試合に勝って予選を突破したいと思う」と意気込みを語りました。
堂安「いい雰囲気で2試合目を迎えられる」
中盤で攻撃を組み立てた堂安律選手は「初戦は難しい形になったが、勝ち点3を取れたし、いい雰囲気で2試合目を迎えることができる。ここから勢いに乗ってチームに貢献していきたい」と話していました。
森保監督「初戦の難しさを感じたが次につながる」
また、森保監督は守備の要のディフェンダー、冨安健洋選手が先発せずベンチ入りメンバーからも外れた理由について「きのうの練習で左の足首を痛めてきょうの試合の出場を見送ることになった」と明らかにしました。
そのうえで今後については「これから経過観察して次の試合に出られるかというところを、痛みの度合いやコンディションを見て決めていきたいと思う。今のところはいつまでに戻るとかはお話しできる状態ではない。次の試合に出場するのが可能かもしれない」と話しました。
南アフリカ監督「難しい状況だったが選手を誇りに思う」
そのうえで「22日は部屋の外に出ることができて、東京オリンピックに参加して日本というホスト国と試合ができたとことをとてもうれしく思う。チームをしっかりリフレッシュさせ、次のフランス戦で勝利できることを楽しみにしている」と前を向いていました。
《試合詳細》
日本代表の先発メンバー
日本は7大会連続11回目の出場で、1968年のメキシコ大会以来のメダル獲得を目指します。
《日本代表 先発メンバー》
【GK】
谷晃生
【DF】
酒井宏樹
中山雄太
板倉滉
吉田麻也(キャプテン)
【MF】
遠藤航
久保建英
三好康児
堂安律
田中碧
【FW】
林大地
南アフリカの先発メンバー
南アフリカはアフリカ予選を3位で突破し、2大会連続3回目の出場です。
《南アフリカ 先発メンバー》
【GK】
ロンウェン・ウィリアムズ
【DF】
ルーク・フラーズ
シブシソ・マビリソ
レポ・マレペ(キャプテン)
センド・ムクメラ
【MF】
テボホ・モコエナ
サボ・チェレ
グッドマン・モセレ
リーブ・フロスラー
【FW】
エビデンス・マホパ
ルーサー・シング
試合開始
午後8時、日本のキックオフで試合が始まりました。
前半7分 日本 久保がシュート 優位に試合進める
日本は左サイドから久保選手がシュートを打ちましたが、ゴールキーパーに阻まれました。序盤から日本がボールを支配し、優位に試合を進めています。
前半15分 日本 久保が再びシュートもサイドネットに
日本はペナルティーエリア内から久保選手が狙いましたが、シュートはサイドネットに当たりました。依然、日本が優勢です。
前半30分ごろ 日本 引いて守る相手を崩せず
前半30分が経過し、試合は0対0のままです。日本はサイドからチャンスをうかがいますが、引いて守る相手を崩せません。ここまでのシュート数は日本が5本、南アフリカは0本です。
前半32分 日本 三好のシュートは惜しくもゴール右
日本はゴール前でボールを受けた三好選手がシュートをうちましたが、ゴールキーパーが左手で触ってボールは惜しくもゴール右に外れました。
前半34分 日本 林 ゴールに押し込むもオフサイド
堂安選手のパスを受けた林選手がゴールに押し込みましたが、オフサイドの判定で先制はなりません。
前半38分 日本 遠藤 イエローカード
遠藤選手が競り合った相手を倒し、イエローカードを受けました。
前半45分 日本 久保のFK わずかにゴール右に外れる
日本はゴール正面から久保選手がフリーキックを蹴りましたが、わずかにゴール右側に外れました。
前半終了 0-0
試合は0対0のまま前半が終了しました。
序盤からボールを支配する日本は再三ゴールに迫り、8本のシュートを打ちましたが、ゴール前を固める相手の守りを崩すことができません。
後半開始
後半が始まりました。両チームともメンバー交代はありません。
後半11分 日本 林のシュートはキーパー正面
左サイドからのクロスボールにゴール前に詰めた林選手が合わせましたが、シュートはゴールキーパーの正面でした。
後半12分 日本 堂安 イエローカード
堂安選手がイエローカードを受けました。
後半15分 日本 メンバー交代 三好→相馬勇紀
三好康児選手に代わって、相馬勇紀選手が途中出場しました。
後半26分 日本 久保のゴールで先制!
日本が久保選手のゴールで先制しました。右サイドでボールを受けた久保選手は得意の左足を振り抜き、ゴール左隅に決めました。
後半27分 日本 メンバー交代 中山→旗手怜央 林→上田綺世
中山雄太選手に代わって旗手怜央選手が、林大地選手に代わって上田綺世選手が、途中出場しました。
後半40分 日本 メンバー交代 堂安→町田浩樹
日本は、堂安律選手に代わって町田浩樹選手が途中出場しました。
後半45分経過 アディショナルタイムは4分
後半45分が経過しました。アディショナルタイムは4分です。
試合終了 1-0で勝利!
日本は試合前から重視してきた初戦を1対0で制し、勝ち点3をあげました。
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