サッカー日本代表の男女3チームが、5月28日から6月15日までの3週間弱に国際試合を計9試合、全て国内開催で予定している。コロナ下の日程調整で生じた異例の代表戦ラッシュ。これほど一時期に集中するのは珍しい。(読売新聞オンライン)
9試合の内訳は、フル代表がワールドカップ(W杯)アジア2次予選3試合に加え、手ごわい欧米勢との親善試合2試合に臨む。東京オリンピックでメダル獲得を目指すなでしこジャパン(女子代表)とU―24(24歳以下)男子代表は、それぞれ2試合、親善試合を戦う。
フル代表のW杯2次予選・グループリーグF組は、コロナ禍がなければ2020年6月までに全日程を終えるはずだったが、19年11月を最後に延期が繰り返されてきた。日本がモンゴルに圧勝した21年3月末に再開し、F組の残り日程はすべて5~6月に日本で集中開催されることになった。この決定が、代表戦ラッシュにつながった。F組で現在5戦全勝の日本は、5月28日のミャンマー戦で順当に勝利を収めれば、2試合を残して首位突破が決まる。ミャンマー代表は、母国が軍事クーデターに揺れる中、無事に来日したことが22日に発表された。
ジャマイカ戦とセルビア戦は、W杯本大会やアジア最終予選などを見据えたチーム強化が目的だ。日本はミャンマー戦と選手を入れ替える。J1のリーグ戦が休止期間(6月3~18日)に入るため、Jリーガーたちをメンバーに加えて厳しい日程を乗り切る構えだ。森保一監督は5月20日のメンバー発表記者会見で、コロナ下での試合実現に感謝を捧げたうえで「3週間にわたる代表活動になる。感染症対策を徹底しつつ、選手たちをリフレッシュさせ、心身の疲れをとる方法も考えて戦う」などと語った。
フル代表のメンバーは以下の通り。
28日のミャンマー戦 ▽GK 川島(ストラスブール)、シュミット(シントトロイデン)、中村(ポルティモネンセ)▽DF 長友(マルセイユ)、室屋(ハノーバー)、植田(ニーム)、吉田、酒井、中山、冨安、橋岡、菅原 ▽MF 原口(ハノーバー)、伊東(ゲンク)、橋本(ロストフ)、南野(サウサンプトン)、守田(サンタクララ)、鎌田(フランクフルト)、遠藤航、板倉、三好、遠藤渓、堂安、久保 ▽FW 大迫勇(ブレーメン)、浅野(未定)
6月の4試合 ▽GK 権田(清水)、川島、シュミット、中村 ▽DF 佐々木(広島)、谷口、山根(ともに川崎)、昌子(G大阪)、中谷(名古屋)、小川(F東京)、長友、室屋、植田 ▽MF 古橋(神戸)、川辺(広島)、坂元(C大阪)、原口、伊東、橋本、南野、守田、鎌田 ▽FW 大迫勇、浅野
オリンピックに出場する男女代表は、通常の五輪イヤーならば、5~6月は海外遠征に出て強豪との対戦経験を積む時期だ。今年は五輪本大会が日本開催であり、海外遠征がままならない状況もあって、日本サッカー協会は国内での試合開催を模索した。
コロナ下で、マッチメークは難航した。五輪に出場するチームとの対戦は、あちこちと交渉したが、まとまらなかった。なでしこの6月13日の相手は5月18日まで、U―24男子代表の6月12日の相手は5月20日まで、発表できなかった。ただ、なでしこが対戦することになったウクライナとメキシコ、U―24男子代表が顔を合わせるU―24ガーナとジャマイカのフル代表は、いずれも一定以上の実力を備えたチームだ。本大会の開催さえ揺れ動く状況下、日本協会としては最善を尽くして組んだ親善試合だろう。
U―24男子代表は、フル代表と兼務の森保監督に代わって、横内昭展コーチが監督としてチームを指揮する。横内監督は「ガーナもジャマイカも、身体能力の高さを生かして想定外のプレーをしてくるチーム。本大会のフランス戦や南アフリカ戦に向け、いい経験になる」と話している。
原則的に6月1日から行われるという五輪選手団へのワクチン接種を、男女両チームの活動日程にどう組み込むかという微妙なテーマもある。
なでしこは4月に中米勢との親善試合で大差の連勝、U―24男子代表は3月に強豪・アルゼンチンとの親善試合で白星を挙げた。五輪本番へ、両チームともさらに調子を上げたい6月となる。
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