女子のビーチサッカーが注目されている。砂のピッチで素足で競り合う開放感などから、生涯スポーツとして楽しめるブラジル発祥の5人制サッカー。各地でチームが誕生し、男子同様に大会も行われるようになった。将来的にはワールドカップ(W杯)など国際大会の創設、日本代表の編成が期待される。
総合型クラブを掲げ、J2に参戦する東京Vに1月、ビーチサッカー女子のチーム「プライアナ」ができた。名前は「ビーチが好きな人」を意味するポルトガル語から。メンバーは14人。2017年から活動する男子チームと同じ東京都立川市内の「人工砂浜」を拠点とする。4月には女子の部が本格開催された立川市内での大会で快勝。5月30日からは6チームで争う創設2年目の関東女子リーグに初参戦する。
選手のほとんどが会社勤めなど本業があるが、主将の森谷志織は高校ではサッカーの強豪、常盤木(ときわぎ)学園(宮城)でプレーし、チームメートに現日本代表「なでしこジャパン」の熊谷紗希(リヨン)がいた。また、10年の20歳以下のW杯に出場した山田頌子(しょうこ)はサッカーの千葉、日テレなどでプレーした元「なでしこリーガー」だ。
プライアナには、大学時代に始めたサッカーからの転向やサッカー未経験者も。その魅力を山田は「力が砂に(吸収され)抜けてダッシュできない」ことや砂上で不規則にはずむボールの扱い方など、「できない前提のことができるようになるのが面白い」。
設立に関わったのが、東京Vビーチサッカー男子でブラジル出身の茂怜羅オズ。8月に男子W杯に挑む日本代表で選手兼監督を務める35歳は「海外では女子のビーチサッカーが盛り上がっているが、日本は遅れている。オリンピック種目(に入るために)も男女で盛り上げないと」と明かす。
関東ビーチサッカー連盟によると、全国的な女子の競技人口は200人ほどで大会も始まったばかり。日本サッカー協会が編成するサッカーやフットサルなど各カテゴリーの代表の中でもビーチサッカー女子は未編成。関東連盟の岡野大和・女子リーグ運営委員長は「試合中に音楽をかけたりアクロバティックなプレーなどエンターテインメント性は高く、五輪も(将来的に)十分に候補になるのでは。欧州や南米からは早く女子のW杯を実現させてとの声も。あとは大会をつくり、各国の代表チームができていけば」とみている。 (上條憲也)
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