新しい年度を迎えた4月1日、東京・北青山の伊藤忠商事では、約120人の新入社員を歓迎するサプライズ企画があった。本社の1階エントランスにレッドカーペット(赤じゅうたん)が敷かれ、設営された約300本の満開の桜のもと、岡藤正広会長CEO(最高経営責任者)と石井敬太社長COO(最高執行責任者)が出社した新人を拍手で出迎えた。
この企画は昨年、コロナ禍の新人を励まそうと岡藤会長が発案した。感染予防を徹底するため、今年も一堂に会しての入社式は中止した。
その一方で、今年はオンラインも活用しようと、大型モニターを2台設置。海外12拠点とつなぎ、万雷の拍手で新人を歓迎する駐在員らを映し出した。中東の正装をまとったドバイ在勤の社員や、シンガポールの観光名所マーライオン像に出向いた現地社員、フィリピンの農園でパイナップルを手にする社員ら約90人が登場した。男性新入社員は「大きなセットで驚いた。世界中で社員が活躍していることを理解できた」。
設営した吉野桜は、昨年の110本よりも増やした。1日に満開になるように調整し、東北など各地から集めた。岡藤会長は「費用は昨年の何倍もかかっているが、みんな(新人)のことを考えたら安いもんだ。一生に一度のことなので、記憶に残るものにしてあげたい、という親心です。親の気持ちを忘れず、脇目もふらず、与えられた仕事を一生懸命マスターしてほしい」と話した。
1日は他の企業も入社式を開いた。昨年はコロナ禍でオンライン化が相次いだが、今年は「同期社員との一体感を感じてほしい」(JR東日本)などとして対面に戻した企業も目立った。一方で「感染防止の観点」(積水ハウス)から、今年も昨年に続き入社式を中止する企業もあった。(橋田正城、内山修)
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