
雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回は高校サッカー、涙と青春の4つの言葉です。 【秘蔵写真】高校生なのに茶髪な天才MF、ヤンチャそうな乾に長谷部&本田、超かわいい柴崎&宮市ら高校サッカー伝説の選手たち(40枚超)
<名言1> こんなに楽しそうにサッカーやるヤツらに負けちゃいけないって。でも、ホントは違うんだよね。 (木島良輔/Number995号 2020年1月17日発売) ◇解説◇ 全国高校サッカー選手権では数々の伝説のゲームが生まれてきた。1990年代で“ベスト”と言われるのが1997年度の「雪の決勝」だ。 本山雅志や千代反田充らを擁して“赤い彗星”と称された東福岡が、インターハイと全日本ユースに続く史上初の三冠獲得なるかが注目の的だった。そこにさらなるドラマ性を生んだのは、当時8度の全国制覇を誇る名門・帝京、そして都内に降り積もる大雪だった。 当時、帝京も貞富信宏、そして中田浩二とJ内定者が複数人いた。その中で10番を背負った木島にはオファーがなく“就活中”。進路未定のまま決戦に臨んだ。 雪の降り積もるピッチという不確定要素によって、東福岡の技術が減じられるのでは――戦前、そんな予想があった。実際、先制点を奪ったのは“蹴って走る”スタイルでいった帝京だったが、木島は試合前からこう思っていたという。 「正直、俺はイヤでした。あの雪は、ドリブルを持ち味とする俺のプレースタイルはハマらない」「サッカーは、楽しんだヤツのほうが強い」
ただ、画面を通して見ると真っ白に見えたピッチだが、実は雪の積もり具合はさほどではなかったという。それを肌で感じ取った東福岡イレブンは“普段通り”ボールをつなぐと、本山の絶妙なアシストなどもあり、2-1と逆転に成功し、歓喜のタイムアップを迎えたのだ。 「サッカーは、楽しんだヤツのほうが強い。あの時はまだ、そういうことがわかってなかった」 もし木島が、雪のピッチを楽しめていたならば――。東福岡の三冠制覇の結末は、少し違ったものになっていたのかもしれない。 <名言2> インターハイに出られない一方で、“フットサルで日本一を取った”っていうのはすごく自信になりました。 (晴山岬/NumberWeb 2019年1月13日配信) https://ift.tt/2XpcLbK ◇解説◇ ここ近年、高校サッカー北信越の雄として存在感を放っているのが、新潟の帝京長岡だ。2019年度には晴山、谷内田哲平ら後のJリーガーを軸にした小気味いい攻撃スタイルで、初の全国4強進出を成し遂げた。 実はその前年から、帝京長岡躍進の気配は漂っていた。特に晴山は2018年度の選手権で2年生エースとして、4ゴールを挙げる活躍でチームをベスト8に導いていた。それ以外にも1つ、ユニークな“勲章”がある。 「全日本U-18フットサル選手権」で優勝とMVPを掴み取っていたことだ。 実はこの年の帝京長岡は、夏の一大目標となるインターハイに出場できなかった。6月の県大会決勝でPK戦の末に敗れたのだ。この失意からいかに立て直すか……というアプローチで、帝京長岡は従来の学校と少し違う道を選んだ。
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