内視鏡にインプラント、点滴用ポンプの検査装置――。現代の医療に欠かせない製品が、福島県で造られている。医療用機器部品出荷額が219億3400万円(2017年)で全国1位となるなど、同県は医療機器産業の集積地だ。高齢化の進展に新型コロナウイルスの感染拡大。命を守る最前線を「メードイン福島」が支えている。
福島県南部の玉川村。林精器製造(本社・須賀川市)の工場が、阿武隈川沿いにひっそりとたたずむ。金属を加工する機械音が響き渡り、作業着や帽子で全身を包んだ社員が、点滴用ポンプの検査装置を入念に点検していた。
この装置は、09年に医療機器分野に参入した同社が、開発から製造、販売まで初めて手掛けた製品。昨年夏に販売を始めた。中小病院が導入しやすいよう使いやすくし、先行する輸入品よりも価格を抑えた。同社玉川事業所の仁平雅昭マネジャーは「まだまだ売り上げは本業に満たないが、開発から販売までつなげられたことは大きい。大病院でもほしいとの声がある」と手応えを語った。
同社は1921年創業。腕時計ケースのメーカーとして培ってきた技術を生かし、プリンターや美容関係部品へ事業を拡大してきた。医療機器産業の集積を目指す福島県の事業をきっかけに、同分野へ挑戦することにした。
県内では、オリンパスが70年代から会津若松市や西郷村で医療用内視鏡を製造し、現在は世界シェアで7割を占める。日本大工学部(郡山市)や県立医大(福島市)などでは、医療機器関連分野の研究に力を入れてきた。
医療機器は景気の影響を受けにくく、多品種少量の生産で中小企業も参入しやすい。県は05年、産官学で県内の主要産業に育てようと「次世代医療産業集積プロジェクト」を開始。企業同士の情報交換や、大手メーカーと地元企業のマッチングの場を設け、異分野メーカーの参入を促してきた。
林精器製造も国内外のさまざまな展示会に参加するなどし、企業間の連携を深めてきた。仁平マネジャーは「足りない技術を近隣の企業に相談したり、展示会で新たな技術や知識を身につけたり、助け合う場面は多い」と感じている。
16年には、新規参入から開発、事業化までを一体的に支援する国内初の施設「ふくしま医療機器開発支援センター」を、県が郡山市内に整備した。センターを管理するふくしま医療機器産業推進機構の担当者は「全国の医療機器産業の拠点となるような場所を目指し、需要のある海外にもどんどん進出していきたい」と話した。【磯貝映奈】
2017年医療用機器部品出荷額
(1)福島(219億3400万円)
(2)愛知(135億2900万円)
(3)埼玉(116億8500万円)
(4)栃木(81億8300万円)
(5)長野(71億9400万円)
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September 13, 2020 at 11:00AM
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「命を守る最前線」支える 福島、医療用機器部品出荷額が全国1位 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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