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Sunday, August 30, 2020

世界随一の専門記者が語るサッカー移籍報道「今後はSNSの比重がますます高まる」 - スポーツナビ

 2013年にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン行きをスクープし、移籍専門記者として一躍その名が国際的に知られるようになったイタリア人ジャーナリスト、ジャンルカ・ディ・マルツィオ氏。ヨーロッパ中のクラブやエージェントをカバーする独自のネットワークを持ち、いまやヨーロッパ、そして世界で、サポーターはもちろん、同業者、さらにはスポーツディレクターや仲介人といった業界関係者からも絶大なる信頼を集める。移籍情報の発信者として、正真正銘のトップランナーであるディ・マルツィオ記者に話を聞いた。

移籍専門記者になったのは半分は偶然

――移籍専門記者という仕事は、ジャンルカ以前には存在していませんでしたよね?

 そうだね。簡単に歴史をおさらいしておくと、イタリアのマスコミでは、昔から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』や『コリエーレ・デッロ・スポルト』といったスポーツ新聞が、積極的に移籍報道を行ってきた。でも記事を書くのはそのクラブの番記者が中心で、移籍だけを専門にやる記者というのはいなかった。毎日チームに出入りするなかで、関係者から話を聞き出して、それを元に推測や願望も含めて記事を書くという感じ。それはイタリアだけでなく他の国でも同じだったと思う。

――状況が変わったのはいつ頃でしょう?

 私が『スカイ・イタリア』で移籍を専門に取材して報道するようになったのがきっかけだったと思う。それまでの移籍報道は、読者であるファンが期待する情報を提供する、言ってみれば夢を売るようなところがあった。でも私は、推測や願望だけに基づく報道は一切せず、ファンががっかりすることを承知で、うわさ話を否定することも厭(いと)わないという姿勢をはっきりと打ち出したんだ。独自のネットワークを通じて得た確かな裏付けがある情報だけを報じるというポリシーは、『スカイ』というブランドの信頼性と相まって、移籍報道のあり方に新しい風を吹き込んだ。それは確かだと思う。ニュースの信頼性というのは、それまでの移籍報道ではあまり問題にされていなかったから。

――移籍専門記者になった経緯を教えてください。

 父がプロの監督(70〜90年代にジェノア、レッチェ、パレルモなどを指揮したジャンニ・ディ・マルツィオ)という家庭に生まれたので、子供の頃から日常の中で、自然にカルチョ(=サッカー)の話題が飛び交うような環境で育った。そして私が中学生くらいの時に父が監督からGMに転身して、選手のスカウティングや獲得交渉に携わるようになったんだ。それで私も父について行って、カルチョメルカート(移籍マーケット)の現場に出入りするようになった。

――そんなに若い時から現場に出入りしていたんですか?

 そう。10代で実際の移籍交渉を目の前で見て学ぶという機会に恵まれたのは、今になって思えば、本当に替えがたい経験だった。どんなメカニズムで移籍マーケットが動いているか、代理人がどうやって仲介料やボーナスを要求するか、選手やクラブがどれほど簡単に考えを変えるか、そういうことを生で見ることができたんだから。そしてサッカー界のたくさんの人たちと知り合い、「ディ・マルツィオの息子」として親交を結ぶこともできた。

 私自身はご多分に漏れずサッカー選手を目指していたんだけれど、才能がないのはすぐに分かったので、ジャーナリストになりたいと思っていた。試合を実況したり、トークショーの司会をするようなジャーナリストにね。実際、大学在学中にパドヴァのローカルTV局で仕事を始めてから、2004年に30歳で『スカイ』に移るまでは、そういう仕事をしていたんだ。『スカイ』でも最初は同じだった。

 でもたまたま、今は『スカイ・スポルト24』(24時間のスポーツニュースチャンネル)のディレクターになっているマルティーナ・マエストリが、カルチョメルカートの取材に行くことになり、私もそのサポートとして一緒に会場のホテルに向かった。そして着いてみたら、そこにいるのは私が以前から知っている人たちばかり。彼らと私が挨拶をかわして親しく話をしているのを見たマルティーナは、局に戻った後に上司と相談して、「カルチョメルカートの取材は、あなたがやったほうがいいから全部任せるわ」と言ってきたんだ。

――なるほど。

 移籍専門記者としてのキャリアはそこから始まった。半分は偶然だよね。それからは、自分の持っているネットワークを使い、広げながら、少しでも多く、そして誰よりも早く移籍情報を手に入れて、それを検証して報道するという仕事に情熱を傾けるようになったというわけ。当時はそういう専門記者は誰もいなかったし、今でも私の同僚として仕事をしている数人を除けば、これだけを専門にやっているエキスパートはほとんどいない。

朝からほとんどの時間を携帯電話とともに

――移籍専門記者としての日常はどのようなものなのでしょうか? 典型的な1日のパターンを教えてください。

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