「頑張る若者応援したい」
サッカー強豪国スペインで若手選手を指導するハビエル・ゴンザレスさん（41）が、長崎県島原市の島原中央高サッカー部で臨時コーチに励んでいる。同県南島原市出身の妻の実家を訪れていたところ、新型コロナウイルス感染拡大で帰国が難しくなり、地元高校での指導を自ら申し出た。高校総体の中止に落胆していた部員たちにもたらされた思わぬプレゼント。本場の指導で練習の日々に活力が戻り、部員たちは次の目標を見据えている。
ゴンザレスさんはスペイン北西部のビーゴ市出身。18歳以下の若手を育てる同市のクラブチームに10年間所属、ゴールキーパーとしてプレーした。退団後も貿易の仕事の傍らチームでキーパーのコーチを務め、教え子にはプロのトップチームで活躍した選手もいる。
妻の菅藤祐子さん（41）の帰省に付き添って南島原市内の実家に滞在していた4月、欧州で新型コロナ感染が深刻化したため帰国を先送りにした。その後、島原半島をサイクリングしていて島原中央高サッカー部のことを知り「頑張る若者を応援したい」とボランティアでコーチに就いた。
最後方で要となるキーパーは「フィールド全体を俯瞰（ふかん）する特別な立場。専門のコーチが必要」というのが持論。週4回、約2時間ずつの指導ではキーパー7人に基礎練習をさせて体力向上を図り、紅白戦での動き方や仲間への声掛けなどを英語や身ぶりで指示する。3年の樋口海輝さん（18）は「声掛けでチームの意思疎通がスムーズになった。冬の選手権に生かしたい」と手応えを感じている。
ゴンザレスさんは、帰国を検討する7月末まで指導を続ける予定。世界でスポーツ活動の制限が続くが「人生を切り開く力をサッカーで養ってほしい」とエールを送る。 （真弓一夫）
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June 14, 2020 at 04:00AM
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島原中央高サッカー部にスペイン人コーチ コロナで帰れず指導名乗り - 西日本新聞
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