電子情報技術産業協会(JEITA)は30日、4月の日本メーカーによる電子部品の出荷額が前年同月比16%減の2627億円だったと発表した。中国向けの出荷は増えたものの、欧米向けが大きく落ち込んだ。新型コロナウイルス感染拡大による各国の都市封鎖(ロックダウン)を受け、欧米に集積する完成車メーカーの工場で減産や稼働停止が相次いだことが響いた。
3月に続いて地域別の出荷額の差が顕著だった。中国向けが前年同月比で11%増えたのに対し、米州向けは6割近く落ち込み、欧州向けも半減となった。米国や欧州各国は4月に都市封鎖を実施し、完成車メーカーの生産拠点の稼働率が下がった。新型コロナの影響で新車販売も落ち込み、部品需要の低迷に拍車をかけた。
製品別では全ての部品で前年同月の出荷額を下回った。特にカメラなどのピントを自動で調整するアクチュエーターは前年同月比38%減、スイッチは同47%減と大幅に出荷を落とした。現行の4Gよりも周波数が高い次世代通信規格「5G」向けで需要が期待される高周波部品も同1%減と前年同月割れとなった。
「自動車向け部品は4月以降、需要減と生産減の両方の影響を受けることになる」。コネクター大手、日本航空電子工業の小野原勉社長は4月に開いた決算説明会でこう見込んでいた。今回の統計は新型コロナによる経済活動の制限と新車販売の落ち込みが、電子部品業界に大きな影を落としていることを裏付けた。
今後の部品需要も厳しさが予想される。英調査会社オムディアの南川明シニアディレクターは「これまではコロナ影響による部品の供給不安やテレワークの普及によるデータセンター向け投資の活発化などから受注は比較的堅調だった」としつつ、「7~9月は受注が落ち込み、在庫調整に入る可能性が高い」と指摘。今後、本格的に新型コロナが完成品の消費動向に影響を及ぼし、部品の市況が悪化する懸念もくすぶる。
足元では経済活動が再開し、工場の稼働率も回復に向かうが「社会的距離の確保など工場内の感染防止策に時間を要しており、通常の稼働には戻っていない」(国内部品メーカー)との声もあり、各社の稼働状況はまちまちだ。需要動向の不透明さに加えて新型コロナの感染「第2波」の懸念もあるなか、部品各社はニューノーマル(新常態)に向けた手探りの対応を強いられている。(菅野気宇)
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June 30, 2020 at 12:41PM
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4月の電子部品出荷額、16%減 都市封鎖の欧米で大幅減 - 日本経済新聞
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