新型コロナウイルス感染が猛威を振るった欧州で、サッカーリーグの再開に向けた動きが加速している。16日には、先陣を切ってドイツ1部リーグが約2カ月ぶりに無観客で再開した。ドイツサッカーリーグ(DFL)はガイドラインの策定や定期的なPCR検査の実施など、再開に向けて周到に準備を進めてきた。イングランドなど他の主要リーグも6月中の再開を目指している。欧州サッカーを取材してきたジャーナリストらに話を聞いた。
■1週間前から隔離合宿
ベルリン在住で、10年以上サンケイスポーツで通信員を務める円賀貴子さんは「3月に中断してすぐ、DFLは生き残るには無観客しかないと考え、その方向で再開に向けて突き進んだ」と話す。同月下旬に作業部会を立ち上げ、50ページ以上にわたるガイドラインを作成。段階的にチームの練習も認められてきた。
ガイドラインでは、試合前の1週間、選手やチーム関係者をホテルなどに隔離し、家族との面会も禁止した。滞在する部屋から出たらマスクを着用する、部屋の清掃やベッドメイキングは自身で行う-などの細かな感染予防策も指示。その上で、隔離前や試合前日など定期的にPCR検査を行い、陽性反応を示した選手が出た場合には、試合の延期などの措置もとられる。
また、試合会場での予防策も徹底。競技場に入れる人数を最大322人に制限するとともに、動線や時間帯ごとの入場可能エリアを分け、人同士の接触をできるだけ少なくした。ベンチでもマスク着用を義務づけ、水分補給のボトルは共用しないほかゴールしてもハイタッチやハグをしてはならないなど、選手にも規律ある行動を求めている。
では、リーグの再開をドイツ国民はどう受け止めているのか。「当初はサッカー関係者が検査する分を他に回した方がいいという話もあった。5月6日に再開が発表されたときには、まだ少し早いかなという雰囲気。熱心なファンには、無観客での開催に反対という意見もある」と円賀さん。ドイツ公共放送局(ARD)が15日に発表したアンケート結果では、56%がリーグ再開を批判し、賛成は31%にとどまったという。
■来季のテストケースに
では、サッカーの母国イングランドはどうか。ロンドンを拠点にプレミアリーグの取材を続けてきたフリージャーナリストの原田公樹さんは「サッカーがない生活は国民の不満の一つになっている。プレミアリーグは総力を挙げて再開に向かっている」と解説する。
リーグは「プロジェクト・リスタート」と題した計画を立てて準備を進めてきたが、新型コロナウイルス感染による死者が欧州最多となるなど予断を許さない状況が続く。それでも、英政府が11日、中断中のスポーツイベントについて条件が満たされれば6月1日以降に無観客での再開を認めると発表したことを受けて動きが加速した。
早ければ5月19日から限定的な形での全体練習がスタート。6月中旬の試合再開を目指す。当初は熱狂的なファンが競技場周辺に集まらないよう、中立地での試合開催も模索したが、一部のチームから「公平ではない」などと反発が出ており、合意に至っていない。
そこまでして再開を目指す理由を、原田さんは「放映権料の問題が大きい」と指摘する。BBC放送によると、再開してシーズンが完了しても、日程通りに行われなかったなどとして3億4千万ポンド(約440億円)を放映権者に返金する必要があるという。「リーグ全体で未消化となっている92試合がこのまま打ち切りになると、返金額は10億ポンドまで膨らむのではないか。配分金が減り、各チームは相当困ることになる」と原田さん。その上で「ドイツが再開した以上、イングランドもしないわけにはいかない。コロナ禍の長期化を見据え、今季の残り試合をどう行うかを(通常8月開幕の)来季に向けたテストケースにしたいとの思惑もある」と話している。
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May 17, 2020 at 02:46PM
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独サッカー、用意周到に再開 それでも国民の過半数は批判(産経新聞) - Yahoo!ニュース
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