大阪税関が21日発表した4月の近畿2府4県の貿易概況によると、輸出額は前年同月比5.5%減の1兆2801億円だった。マイナスは2カ月連続。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞で欧米向けが低迷した。ただ、中国向けに半導体等電子部品の輸出が増え、減少率は全国（21.9%減）と比べて小幅だった。
半導体等電子部品の輸出額は23.1%増の1793億円で、4月として過去最高になった。特に中国向けはIC（集積回路）がけん引し、38.3%増だった。テレワークを進める中国企業の間で、タブレットやパソコンの需要が高まったと、大阪税関はみている。
関西は電子部品メーカーが多く、全体を支えている。中国への輸出額は4.2%増と2カ月ぶりにプラスに転じた。
一方、米国向け輸出額は12.1%減と2カ月連続のマイナス、欧州連合（EU）向けは3.4%減と7カ月連続のマイナスだった。米国向けでは建築需要の冷え込みを背景に建設用・鉱山用機械が30.3%減った。
全体の輸入額は2.2%減の1兆2253億円だった。
大阪税関は同日、3月の消毒剤の輸出額も発表した。近畿圏では8.5倍の9億8500万円となり、2カ月連続で過去最高を更新した。新型コロナ感染拡大が深刻な海外の需要が急増した。
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May 21, 2020 at 04:24PM
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近畿輸出、4月は5.5%減 電子部品が下支え - 日本経済新聞
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