3月10日(日本時間11日)に米国サッカー連盟が法廷へ提出した書状において、同国女子代表チームが提訴している性別差別の訴えに反論し、男女間での賃金格差を禁じた法律「Equal Pay Act」には反していないと主張した。
BuzzFeed Newsが入手した書類によると、米国サッカー連盟は女子選手の能力は男子より劣り、同じレベルの責任も果たしていないので、訴訟にある約70億円の差額支払いや施設改善の義務は生じないと主張したとある。
米国女子代表チームは昨年ワールドカップで優勝した一方で、同国男子代表チームは2018年ワールドカップの予選で敗退した。それにもかかわらず、両代表チーム間には賃金格差が今でも存在していることは、昨年来から世間的な注目を集めてきた。米国女子代表チームはワールドカップでの偉業を、自らが正当に受け取っていないとする権利を主張する上での拠り所としている。
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「米国のサッカー内において、男子代表チームは女子代表チームより大きな責任を果たしている」と米国サッカー連盟は訴訟への反論で述べている。
書状の中で、米国サッカー連盟は男女が生まれつき持っている能力の違いについて述べ、心肺能力や筋力などの様々な分野において男性が女性より優れていると書いている。その主張を裏付ける点として、米国サッカー連盟はある研究を引用し、オリンピックの水泳競技で合計5回の金メダルを獲得したケイティ・レデッキーが男子選手のマイケル・フェルプスにはるかに及ばないのは生物学的な違いによるものだとしている。
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「偉大なケイティ・レデッキーがどれほど努力をしても、マイケル・フェルプスや彼のライバルたちにプールの中で追いつくことはあり得ない」と米国サッカー連盟は書いている。
米国女子代表チームの広報担当者は翌日声明を発表し、米国サッカー連盟の書状は「単純で明確な性差別」であるとし、「まるで原始人によって書かれたようだ」と批判した。
双方が和解に達しない場合、5月に連邦裁判所で対決することが予定されている。
(翻訳:角谷剛)
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