シャッターが閉められた味の素スタジアムのゲートには試合の延期を伝える張り紙が【拡大】
【Ｎｏ Ｂａｌｌ、Ｎｏ Ｌｉｆｅ】２月２９日の午後１時ごろ、京王線飛田給駅に着いた。この日は、Ｊリーグ第２節、ＦＣ東京－横浜Ｍ戦（味スタ）が行われる。昨季、最終節で優勝を争った両チームが開幕直後にいきなり激突するとあり、多くのサポーターが詰めかけるはずだった－。
Ｊリーグは新型コロナウイルス感染拡大を防止のため、２６日から３月１５日までのリーグ戦とルヴァン杯の計９４試合を延期すると発表。決定後最初の週末にこのカードが組まれていたわけだ。３万人を超えるサポーターの来場が見込まれていた一戦は平日への振り替えが基本線。平日ナイター開催で同程度の観客を動員することは難しくクラブへの打撃は避けられない。また、忘れてはならないのは延期や、平日開催で来場者が減ることによるスタジアム周辺への影響だ。
駅のすぐ近くにある商店の店員は「試合をやらなかったから（感染が広がらずに済んで）よかったとなるように。売り上げよりも早く収束してほしい」と延期に理解を示しながらも、「人が全然いないから売り上げは減っている」と余波が及んでいることを感じさせた。
スタジアムまで続く道に店を構えるコンビニの店員は「売り上げは間違いなく落ちている」。いつもなら、試合開始１時間前ともなれば、店の外までサポーターが列をなす。しかし、記者が話を聞いている間に店に入ってきたお客さんは１人。リーグの決断が迅速だったため、試合時には５人程度で対応にあたるスタッフの数を平常時の２人に減らしたり、仕入れの量も調整するなど対応できたというが、売り上げは減少、シフトに入れず減収したパートやアルバイトのスタッフもいる。
Ｊリーグの村井チェアマンは決断をするにあたって「プロのスポーツ団体はファン、サポーターに支えられて運営している。（無観客試合は）最後の最後まで手段として取るべきではない」と話した。Ｊリーグやクラブがサポーターに支えられているように、クラブのホームタウンもサポーターに支えられている。
現状でのリーグ戦再開は１８日から。もし、予定通り再開されたなら、いつもより少し早く会場に足を運びスタジアムグルメを楽しんだり、込んでいるのを承知でスタジアムの近くの店で飲食物を買ったり、試合後には近隣の飲食店を利用するなど、ほんの少しでいいのでスタジアム近辺での消費を増やしてほしい。
多くのファンに、クラブや選手のサポーターであると同時に、自分のひいきチームを支えてくれている地域のサポーターにもなってもらえればと思う。（山下幸志朗）
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March 04, 2020 at 10:36AM
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【サッカーコラム】試合延期のＪリーグに思う、チームを支える地域のサポーターにもなってほしい - サンケイスポーツ
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