長期間ログインの形跡がない、いわゆる「休眠アカウント」を削除する方針を米Twitterが打ち出した。同社は休眠アカウントの所有者に対し、12月11日までにログインがない場合にアカウントを削除するという警告メールを送っている。
この方針に対し、Twitter上では「故人のアカウントも削除されてしまうのか」「アニメ過去作の公式アカウントも活動の様子がないと消されてしまうのでは」など、懸念する声が相次いでいる。Twitterの東京トレンドと日本トレンドにも「休眠アカウント削除」が上がっている状態だ(27日午後5時時点)。
例えば、米Facebookであれば故人のアカウントを遺族や友人が管理できる「追悼アカウント」という機能がある。Twitterでは、休眠アカウントの削除に際して故人の記録をどのように考えているのか。
ITmedia NEWSの取材で、Twitterは現時点で「故人のアカウントは削除する」方針であることが分かった。
現時点でのポリシーは「故人のアカウントは削除する」
Twitter Japanに「休眠アカウント削除は故人のアカウントに影響するのか」などいくつかの質問を送ったところ、以下の回答のみを得た。
「『亡くなられた利用者のアカウントについてのご連絡方法』をご参照ください」(Twitter Japan)
このポリシーを参照すると、「利用者が亡くなられた場合、Twitterは、権限のある遺産管理人または故人の家族とともにアカウントを削除するようにする」など、原則として故人のアカウントは削除するという方針が分かる。
なぜ故人のアカウントの削除するのかなど、Twitter Japanはこれ以上の質問について口を閉ざす。しかしどうやらTwitterは、アカウントを削除するより放置するリスクの方が大きいと判断しているようだ。
故人のアカウントは、管理者がいなければいつ不正ログインを受けるか分からない。突然誰かが故人のアカウントで発信を始めるかもしれないし、それまでのダイレクトメッセージのやり取りを公開してしまうかもしれない。
故人のアカウントを残すとそうしたリスクが発生するのは確かだが、一方で米Facebookの「追悼アカウント」機能は、生前に自分のアカウントを管理するユーザーを指名しておくことで死後の管理を任せられる。こうした機能で、故人アカウントのリスクを減らす手立てはあるのではないか。
米Twitterは米メディアThe Vergeの取材に対し、「亡くなられた方のアカウントを記録する手段は現在ない。しかし検討はしている」と答えている。
検討するとはいうが、今回の警告メールを受け取ったアカウントが12月11日までにログインなど活動を見せなければ、削除されてしまうのは変わらない(当日一斉に削除するのではなく、徐々に削除するとしている)。
Twitterのサービスが始まってから13年。その間にTwitterを始め、亡くなられた方々も少なからずいる。故人のアカウントの記録について検討するのであれば、休眠アカウント削除の判定を遅らせてもいいのではないか。
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2019-11-27 08:44:00Z
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