日産自動車は8日、空席となっている社長兼最高経営責任者(CEO)に、内田誠専務執行役員(53)が就く人事を発表した。最高執行責任者(COO)には三菱自動車のアシュワニ・グプタCOO(49)を招く。トップのによって、前会長のカルロス・ゴーン被告の逮捕など一連の問題で失った信頼の回復を進める。
社外取締役ら6人による指名委員会が8日に人事案を承認し、取締役会で決議した。来年1月1日付の就任を目指す。
また、経営再建担当の関潤専務執行役員(58)が副COOに就く。内田氏を中心にグプタ、関両氏を加えた「トロイカ体制」に移行する。
内田氏は日商岩井(現双日)出身の転職組で、提携する仏ルノーとの共同調達で実績を挙げて頭角を現した。2018年から中国企業との合弁会社「東風汽車」のトップとして、北米と並ぶ主力市場である中国での販売拡大に力を入れている。
日産は2018年11月、ゴーン被告が逮捕され、社長兼CEOの西川広人氏(65)を中心に経営再建を進めてきた。だが、西川氏も株価連動型の役員報酬で不当に約4700万円多く受け取っていた問題が浮上し、9月16日付で急きょ辞任した。
日産はCOOの山内康裕氏が社長兼CEO代行を務め、10月末までに新たなトップを選ぶ予定だった。混乱を早期に収拾する狙いから、8日の取締役会で後任人事を決着させた。木村康・取締役会議長(元JXTGホールディングス会長)は記者会見で「なるべく早い方がいいと全員一致した」と説明した。
2019-10-08 12:16:00Z
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20191008-OYT1T50372/
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