シャープは22日、空気中のイオンを人工的に作りだし、有害物質や臭いを除去する独自技術「プラズマクラスター」が水虫に抑制効果を発揮したと発表した。
カビの一種で、国内で感染する水虫の原因の9割を占める2種類の白癬(はくせん)菌の繁殖を99・9%以上抑制できたという。水虫は脱衣所のバスマットなどからの感染が多いとされており、同社は今後、脱衣所で使う除湿器や乾燥機を念頭に新たな商品開発を進める。
実証実験は、千葉大真菌医学研究センターの矢口貴志准教授(病原真菌学)の監修のもとで実施。縦約30センチ、横約30センチ、高さ約50センチのアクリル容器を使い、24時間にわたってプラズマクラスターの高濃度イオンを照射したケースと、何もせずに放置したケースで菌の繁殖にどの程度の差が出るのかを検証した。
この結果、何もしないケースで菌が繁殖した一方、イオンを発生させたケースでは目立った繁殖が認められなかった。イオン濃度が高いほど菌の抑制効果が強いことも判明した。
シャープによると、実験と同程度のイオン濃度を実現できる市販品は、髪を乾かすドライヤーしかなく、新たに広い空間でも濃度を保てる技術を研究して実用化につなげる考えだ。担当者は「ホテルやスポーツジムなど法人向け事業でも技術を活用したサービスを展開できる可能性がある」としている。
シャープは平成28年にもプラズマクラスターをめぐり、水分を含んだイオンを頭皮に当てて乾燥を防ぐことで育毛を促す効果を実証したと発表した。その後、大手かつらメーカーの「アデランス」がプラズマクラスターを搭載したドライヤーを発売し、好調な売れ行きを記録しているという。
2019-07-22 12:38:00Z
https://news.livedoor.com/article/detail/16814214/
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