日産自動車が25日発表した2019年4~6月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比99%減の16億円だった。主力市場の米国の販売低迷に加え、自動運転など次世代技術に向けた開発費もかさんだ。四半期ベースで100億円を下回るのは19年1~3月期に続いて2四半期連続だ。
また22年度までに計1万2500人を削減するなどの構造改革を発表した。
午後4時から横浜市内の本社で西川広人・社長兼最高経営責任者(CEO)らが決算会見を開いている。日経電子版では、会見をライブ中継し、経営陣の声をタイムライン形式で発信する。
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【16時50分】「海外工場で停止などありえる」
工場の売却や閉鎖、停止などの可能性について、西川社長は「ある工場ではラインの1つを止め、場所によっては両方止めることもある。ざっくり申し上げて、不採算を抱えている海外のラインになる。繁忙の差はあるが、海外拠点、特にパワー88の機関に投資して小型車をやっているところと理解頂けるとありがたい。ここというと決めてしまうことになるが、車ではダットサンと申し上げた。小型車で海外拠点、日産パワー88で拡充したところ。もうおわかりかもしれないが」と話した。
【16時40分】人員削減で新たに400億円程度の費用発生も
1万2500人の削減は今の業績予想に織り込んでいるのかどうかを問われ、西川社長は「引き当てたものもある。私がここでやるといったら引き当てなければいけなくなるが、これから必要なものは引き当てるという段階だ」と述べた。続いて軽部CFOが「昨年までで人員削減費用として特損400億円強を引き当てている。(新たに決めた)今後の部分については同程度の費用の織り込みを覚悟している」との見通しを示した。
【16時25分】「下期で挽回できる」
厳しい業績動向を問われ、西川社長は「やや想定外な部分もあったが、今期下期で挽回できる。これから先全体の需要で想定外のことが起こらない限り。下期に想定まで持って行くことは十分可能だ」
【16時15分】人員を22年度までに1万2500人削減へ
同社は22年度までのコスト削減額を計3000億円計画している。西川社長は削減の中身について「すでに18年度、19年度途中まで進めてきているが、生産ラインの停止など生産能力の削減を8カ所ですでに実施している。今後、さらに6カ所でラインの停止や工場の停止など能力の削減を進めていく」と話した。加えて「人員の削減数は現在8拠点で6400人以上、20年度から22年度までの間にさらに6拠点で6100人以上、合計1万2500人以上削減する方針だ」と述べた。
【16時13分】「2年で業績回復へ」
西川社長は今後の業績見通しについて「2年か3年、できれば2年で回復させていく」
【16時10分】中計目標を下方修正、営業利益率目標を8%から6%へ
同日、22年度までの中期経営計画を下方修正した。西川社長は「売上高目標を14.5兆円とし従来から2兆円下方修正させて頂いた。いわゆる営業利益率は6%にする。規模的にいうと、大きな舵取りの変更であって、14.5兆円の売上高でいくと600万台生産すればマージンが得られるということになる」
【16時5分】「4~6月期営業利益は想定を少し下回った」
軽部博最高財務責任者は「今年度の後半から収益の回復を見込んでいる。1Qの営業利益は厳しい結果を予想していたが、結果は想定を少し下回った」と話した。
【16時00分】決算会見始まる
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■ポイント1 足元の業績進捗度は?
4~6月期の営業利益は前年同期の1000億円強から9割程度減少したもようだ。主力市場である米国での販売低迷、自動運転など次世代技術向け開発費の増加が響いたとみられる。同社は5月、2020年3月期の連結営業利益予想を前期比28%減の2300億円と発表した。足元の利益水準で同予想を達成出来るのか、達成するためにどのような対策を進めるのかなどに関する西川社長の発言が注目される。
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■ポイント2 痛みを伴う構造改革も焦点
具体的な再建計画も焦点だ。元会長のカルロス・ゴーン被告が進めてきた拡大路線の弊害を取り除き、自動運転や電気自動車など次世代技術へ資源を集中的に投入できる筋肉質な収益体制をどう構築するかが課題になっているためだ。人員や生産能力の削減など痛みを伴う構造改革にどれだけ踏み込めるか。
■ポイント3 成長シナリオの策定不可欠に
CASE(つながる車、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる次世代技術を活用した成長シナリオの策定も不可欠だ。日産、ルノーそれぞれは単独で生き残ることは難しくなっており、経営統合なども含めた両社の関係の先行きが注目される。
2019-07-25 06:04:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47725420U9A720C1000000/
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