フォルクスワーゲングループの自動車数千台が米国で輸入差し止めとなった。サプライチェーンの末端で中国西部製の部品が採用されていた。
ドイツの自動車メーカー大手であるフォルクスワーゲングループの自動車数千台が、米国の港で押収された。「ウイグル強制労働防止法」に違反する中国製部品をフォルクスワーゲンのサプライヤーが発見したことを受けたものだ。押収されたのは、フォルクスワーゲン傘下で独高級車のポルシェ、英高級車ベントレー、独高級車アウディの車両だった。
この問題に詳しい複数の関係者によると、フォルクスワーゲンは「中国西部」から調達したことが判明した電子部品を交換するため、納車を最大で2024年3月末まで延期したという。
同関係者は、部品はサプライチェーンの下流にある間接的な取引先から調達されたものであり、サプライヤーがこの問題についてフォルクスワーゲン側に警告するまで、同社は部品の調達先について把握していなかったと強調した。フォルクスワーゲンは部品の調達先の報告を受けてすぐに米当局に届け出たと言う。
強制労働品の輸入を禁止
米中関係は、1979年の国交樹立以来の最悪の状態に陥ったままだ。しかし、2023年11月にサンフランシスコで米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席が首脳会談を開催して以降、両国政府は関係の安定化を図ってきた。
米国は、21年に制定したウイグル強制労働防止法の下、中国西部の新疆ウイグル自治区などの地域で強制労働によって製造された物品の輸入を禁止している。
ただし、先の関係者は、問題の部品がまさに同自治区で製造されたものかどうかについて確認しようとはしていない。
押収の詳細な説明を受けた関係者によると、押収されたのはポルシェのスポーツカーと多目的スポーツ車(SUV)約千台のほか、ベントレー数百台、アウディ数千台だという。
フォルクスワーゲンは「強制労働の疑いを含め、社内およびサプライチェーン内における人権侵害の申し立てについて、非常に重く受け止めている」との声明を発表した。
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