ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを動力源とする車から、モーターによる電気自動車(EV)への転換が進められる中、国内ではエンジン車やハイブリッド車(HV)向けの新製品も作られ続けている。欧州連合(EU)は脱炭素社会を目指し2035年までにエンジン車の新車販売を禁止する方向性を打ち出していたが、今年に入り一転、方針を転換。こうした風向きの変化もあり、部品メーカーは新技術を投入して商機をうかがっている。
自動車などで使われる軸受け(ベアリング)メーカーのNTN(大阪市)は、主にエンジン、補助的にモーターを動力とするマイルドハイブリッド車(MHV)の燃費性能を高める部品「オートテンショナ」の新製品を開発した。動力がエンジンとモーターで切り替わる際に発生するエンジンベルトのたるみを調整し、燃費効率を上げる仕組みだ。
「いきなりEVシフトというのは難しい。社内ではエンジン部品にはまだ需要があると話している」と話すのは、ガソリンを発火させるライターの役目を持つ「スパークプラグ」を扱う日本特殊陶業(名古屋市)の担当者。ガソリンの燃焼効率を上げ、排ガスの軽減にもつながるプラグの開発を進めている。
EVシフトをめぐっては、EUの執行機関にあたる欧州委員会が2021年7月、エンジン車の新車販売を35年までに事実上禁止する法案を提案。欧州議会が今年2月に採択したが、自動車産業が集積するドイツなどの反対により、条件付きで販売を認めることとなった。NTNの開発担当者は「EVシフトでこの部品は風向きが悪くなっていたが、少し変わったと思う。前に進んでいきたい」と意気込んだ。(織田淳嗣)
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