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Wednesday, November 23, 2022

人工衛星、航空機の部品など精密に削り切る ミツ精機の齊藤さん 旋盤続け29年、現代の名工に 淡路 - 神戸新聞NEXT

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 卓越した技能を持つ技術者を表彰する国の「現代の名工」に、ミツ精機(兵庫県淡路市)の齊藤行伸さん(55)が選ばれた。金属を筒状などの丸い形状に切削する旋盤工を29年間担ってきた。加工が複雑で高い精度が求められる航空機エンジンの部品や人工衛星の部品を手がけた。3年前、淡路市郡家にある同社工場の副工場長となり、後進の育成に経験を生かす。「やっぱり現場が好き」と、ものづくりへの熱意を持ち続ける。(中村有沙)

 同市育波出身。製造業に興味があり、入社した。最初は機械の組み立てをする部署だった。数年後、当時の社長から「旋盤やってみいひんか」と声をかけられた。旋盤の取扱説明書の1ページ目から読み進め、基礎を身につけた。

 旋盤はコンピューターで制御する。切削工程のプログラムが腕の見せどころになる。規定の通りに仕上がるよう、自宅に帰っても考えた。

 記憶に残る仕事の一つが人工衛星の部品だった。重さ約170キロのアルミニウムの塊から、直径約65センチ、高さ約40センチで重さ約10キロの円筒を削り出した。厚さ2ミリに仕上げる技術が求められた。

 薄く削っていくにつれて振動しやすくなり、厚さを均一にするのが難しい。どこから削り進めるか、どう固定して最後まで精密に削り切るか、工夫を重ねて完成させた。

 名工の評価に、「まだ実感はないが、これまでやってきたことが認められてうれしい。図面を渡して『後は自分の思うとおりやってみろ』と、自由に考えさせてくれた先輩のおかげで身についた技術」と感謝する。後進の育成は、部下との会話を心がけ、聞きたいことがあっても、まず自分の考えを示すよう指導する。「自分で考えて判断できる技術者になってほしい」と願っている。

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