【バンコク=村松洋兵】タイの最高裁判所は15日、トヨタ自動車に対してハイブリッド車（HV）「プリウス」の部品輸入に関して約100億バーツ（約390億円）の追徴課税の支払いを命じる判決を出した。トヨタが2015年にタイの関税当局から受けた追徴課税命令を不服として裁判所に提訴していた。最高裁判決によりトヨタの敗訴が確定した。
追徴課税の対象になったのは、トヨタが10～12年にタイでプリウスの完成車を生産するために日本から輸入した部品だ。日タイ経済連携協定を活用して低関税で部品を輸入していたが、関税当局が要件を満たしていないとして15年に追徴課税を通告した。
トヨタのタイ法人は「判決文全文を入手したのち、内容を確認した上で要求事項を順守する」とする声明を出した。
トヨタはタイに東南アジア最大の製造拠点を構え、小型商用車や乗用車を生産する。タイの新車販売シェアは首位で約3割を占める。プリウスの現地生産は停止している。
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