スバル初のダウンサイジング過給エンジンで、現行レヴォーグの主力エンジンである1.6ℓ水平対向4気筒DOHC直噴ターボ、FB16DITの回転系部品をじっくり眺めてみる。
モーターファン・イラストレーテッド vol.117「エンジン回転系部品大図鑑」より転載
FB系は自然吸気を前提としてピストンやコンロッドを軽量化した設計だが、2014年デビューのレヴォーグで初のターボ過給エンジンが登場。こちらはFB16型からクランク以外のほぼすべてのパーツが変更されている。
■FB16DIT
気筒配列:水平対向4気筒
給気方式:ターボチャージャー
排気量:1599cc
カム配置:DOHC
内径×行程:78.8mm×82.0mm
吸気弁/排気弁数:2/2
圧縮比:11.0
バルブ駆動方式:ロッカーアーム
最高出力:125kW/4800-5600rpm
燃料噴射方式:DI
最大トルク:250Nm/1800-4800rpm
VVT/VVL:In-Ex/×
(Levorg 1.6)
CRANKSHAFT
SPECIFICATION ストローク 82mm 全長 3500mm ジャーナル径 68mm/ジャーナル幅 18mm ピン径 42っm/ピン幅 14mm ウェブ幅 8.5mm 重量 10890g
CYLINDER BLOCK/CYLINDER HEAD
水平対向エンジンのブロックはクランク中心線から左右に2分割となって、ボルトで両者が締結される。こういう形態ゆえにメインベアリングのキャップは不要でブロックそのものがベアリングを支える。このためにクランク保持剛性は高い。エンジン設計は、直列やV型が燃焼室設計から始まるのに対して、水平対向はクランクシャフトからスタートするという。クランクからボアピッチ(113mm)が決まり、ボア径が決まる。2014年デビューのスバル初のダウンサイジングターボであるFB16DITは、自然吸気のFB16型と共用するのはほぼクランクシャフトクランクのみで、ほとんどのパーツはFB16DIT用に再設計されている。
PISTON & CONNECTING ROD
SPECIFICATION ボア 78.8mm/ストローク 82mm ピストン重量 264g(リングなし) ピストン全高 51.5mm ピストンピン側外径 78mm ピストンスカート側外径 78mm ピストンピン径 19mm ピストンピン重量 72g コンプレッションハイト 31.5mm コンロッド全長 178mm コンロッド重量 529g(ボルト含む) 大小端中心間距離 124.5mm 連棹比 3.037 小端部幅 19mm 大端部幅 19mm コンロッドボルト長 40mm コンロッドボルト重量 20g
CAMSHAFT
FB16DITのカムシャフトは中空の鋼棒にカム部分を焼嵌めする製法で造られる。ローラーロッカーを介するのでカム山は途中が凹むコンケーブ形状だ。吸排気ともにデンソー製の連続可変タイミング機構が備わる。排気弁はで熱負荷に備えるためナトリウム封入タイプだ。
SPECIFICATION 全長 300mm ジャーナル径 26㎜/ジャーナル幅 21mm ロブ幅 13mm 最大リフト量 9mm 作用角 NA 重量 990g
からの記事と詳細 ( スバル初のダウンサイジングターボ FB16DITの回転系部品を見る。レヴォーグ用1.6ℓ水平対向4気筒直噴ターボ[内燃機関超基礎講座] - MotorFan[モーターファン] )
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