昭和電工マテリアルズは樹脂射出発泡成形技術を用いて、3―4年内に通常の樹脂製に比べ自動車用外装部品の約40%軽量化を目指す。同社は5年前にフェンダーなどで同30%の軽量化を達成。それ以来続ける開発が進展してきた。樹脂射出発泡成形品の引き合いは好調で、採用車種は拡大の見通し。更なる採用拡大に向けて一層の軽量化を図る。
昭和電工マテリアルズの発泡成形品は中心部分を発泡させ、表面を発泡させない固体(ソリッド)状の外観が特徴。軽量化と同時に、外装部品に求められる外観品質や剛性のニーズを満たした。外観や強度、成形性を維持しつつ、軽量化に向けて中心部分の発泡比率を高める改良を進めており、「従来と同じポリプロピレンを用いて、さらなる軽量化の可能性が見えてきた」(同社担当者)。
これまでに2016年発売の日産自動車「セレナ」のサイドシルプロテクターと、17年発売のSUBARU「XV」のフロント・リアフェンダーやサイドガーニッシュに採用された。マーケティング活動の進展に加え、スポーツ多目的車(SUV)や電動車(xEV)のコンセプトやデザインに合致したことで、数年内に採用拡大の見通しがついた。
今後、昭和電工マテリアルズの強みである発泡成形と大型成形の両技術を生かせる用途へ採用拡大を目指す。またポリプロピレン以外に、ABS樹脂などの自動車の外装に使われている樹脂の発泡も検討する。
EVでは電費を高めるため、ガソリン車以上に軽量化素材のニーズが高まりそうだ。
日刊工業新聞2022年3月24日
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