第100回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。2年ぶりの全国制覇を目指す静岡学園は、29日の1回戦で徳島商と対戦(千葉・フクアリ、午後2時10分)。日刊スポーツ静岡版では「静岡学園 2年ぶり頂点へ」と題して、チームの顔触れを連載する。

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DF清水和馬(3年)はサッカー一家で育った。父龍蔵さんは清水商(現清水桜が丘)出身で高校3年時に全国選手権で優勝。卒業後はJ1清水でプレーした元Jリーガーだ。兄綾馬(専大3年)は静岡学園OBで高校3年時に主将を務めた。父と兄に憧れてサッカーを始め、2人の背中を追い続けてきた。

特に兄の存在は大きかった。清水は「小学校の時から一緒にやってきた。静学に入ったのも兄の影響だった」。1年時からAチーム入りすると、2年前の全国選手権では登録メンバーとして全国制覇を経験。昨年はU-17日本代表に初選出されるなど、順風満帆の道のりだった。

だが、ケガに悩まされた。今年2月の新人戦前に腰の分離症で離脱。復帰後も「足首を2回捻挫した」という。苦い経験を前向きに捉え、体のケアを入念に行うようになった。入浴後は1時間かけてストレッチし、週1回のペースで整体にも通っている。「疲れにくい体になってケガもなくなった」と完全復活した。

現在はサイドバックの控えメンバー。清水は「アピールして先発を奪い返したい。このままでは終われない」と言った。一昨年の全国選手権ではチームでただ1人ピッチに立っている。必ずカムバックしてみせる。【神谷亮磨】

◆清水和馬(しみず・かずま)2003年(平15)6月13日、静岡市生まれ。小1からFCジョガドール富士見でサッカーを始め、中学時代は静岡学園中でプレー。U-17日本代表。家族は両親、兄。165センチ、60キロ。血液型A。