東京都調布市を走行していた京王線特急の乗客刺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された服部恭太容疑者(24)が「最初は渋谷での大量殺人を計画していた」という趣旨の供述をしていることが4日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁調布署捜査本部は8月の小田急線刺傷事件を契機に、服部容疑者が電車内での大量殺人に方針を切り替えたとみている。
捜査関係者によると、服部容疑者は大量殺人を6月ごろに計画。当初は犯行場所に渋谷を選んでいたといい「ハロウィーンで人がたくさんいる中で、刃物を使って大勢を殺すつもりだった」と話しているという。
だが8月、世田谷区を走行中の小田急線車内で男が刃物で乗客10人に重軽傷を負わせる事件が発生。事件を調べた服部容疑者は「逃げ場がない場所の方が確実に殺せる」と電車内での犯行に計画を変えたという。
犯行当日、ハロウィーンでにぎわう渋谷を約30分間うろついていたが、「様子を見たかっただけ」とも説明。渋谷では刃物やライターオイルなどが入ったリュックサックを近くのコインロッカーに預けていた。
滞在していたホテル室内から、空になったライターオイル缶22個が見つかった。計約5リットル分で「上京後に上野の専門店やコンビニなどで買った。刃物で殺せなかったときに、大勢の乗客にかけるため用意した」と供述している。購入したオイルのほとんどをペットボトルに移しかえ、特急内に持ち込んだとみられる。
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