1日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
デクセリ <4980> ★今期経常最高益予想を68％上方修正、配当増額と自社株買いも発表
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の118億円→198億円に67.8％上方修正。増益率が8.8％増→82.6％増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。高付加価値製品の拡大や新規顧客・案件の獲得、新製品の貢献などで、売上高が計画を22.8％も上回ることが寄与。円安進行による採算改善なども利益を押し上げる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の58円→60円(前期は44円)に増額修正した。
併せて、発行済み株式数の2.34％にあたる150万株または30億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
アドウェイズ <2489> ★今期経常を2.7倍上方修正、配当も2.5円増額
◆21年12月期(9ヵ月の変則決算)の連結経常利益を従来予想の5.8億円→15.6億円に2.7倍上方修正した。広告事業でスマートフォン向け広告サービス「UNICORN」の認知度が向上したほか、QRコード決済アプリを展開する広告主からの広告費が増加したことが寄与する。海外事業では中国でゲームアプリを展開する広告主の広告配信が伸びるうえ、好調な台湾のデジタル広告市況も追い風になる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の2.7円→5.21円(前期は8.42円)に大幅増額修正した。
マクニカ富士 <3132> ★今期経常を16％上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の250億円→290億円に16.0％上方修正。増益率が52.4％増→76.8％増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は7月に続き、2回目。主力の半導体ビジネスで産業機器市場を中心に旺盛な需要が続くことが寄与。ネットワーク事業ではクラウドの利活用の加速を背景に、クラウドやセキュリティ関連を中心に販売が伸びる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の60円→80円(前期は50円)に大幅増額修正した。
ニッタ <5186> ★今期経常を30％上方修正・4期ぶり最高益、配当も15円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の92億円→120億円に30.4％上方修正。増益率が55.7％増→2.0倍に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。売上構成の良化や原価低減、経費抑制などが寄与し、採算が改善する。持ち分法適用関連会社の業績が好調で、投資利益が増加することも利益を大きく押し上げる。
業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の70円→85円(前期は70円)に増額修正した。
ニッカトー <5367> ★今期経常を77％上方修正、配当も6円増額
◆22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の5.2億円→9.2億円に76.9％上方修正。増益率が18.2％増→2.1倍に拡大する見通しとなった。自動車市場の部品在庫積み増しや5G関連機器向けの需要増加を背景に、主力の耐摩耗部材の販売が好調に推移し、工場稼働率が大きく改善することが上振れの要因。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の10円→16円(前期は8円)に大幅増額修正した。
ヒロセ電 <6806> ★今期税引き前を6％上方修正、配当も60円増額
◆22年3月期の連結税引き前利益を従来予想の340億円→360億円に5.9％上方修正。増益率が20.0％増→27.1％増に拡大する見通しとなった。産業機器、自動車関連、コンシューマ機器向けコネクターが想定より伸びることが寄与。
併せて、今期の年間配当を従来計画の260円→320円(前期は240円)に増額修正した。
京セラ <6971> ★今期税引き前を19％上方修正、配当も20円増額
◆22年3月期の連結税引き前利益を従来予想の1600億円→1900億円に18.8％上方修正。増益率が36.1％増→61.6％増に拡大する見通しとなった。半導体製造装置用ファインセラミック部品や5G向けセラミックパッケージの需要が増加するほか、機械工具も伸びる。半導体などの部材不足や価格高騰でコストは増加するものの、上期までの好調な進捗や戦略製品の拡大で吸収する。
業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の160円→180円(前期は140円)に増額修正した。
併せて、発行済み株式数の1.10％にあたる400万株または271億円を上限にToSTNet-3で自社株買いを実施すると発表。
日新 <9066> ★今期経常を62％上方修正・4期ぶり最高益更新へ
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の45億円→73億円に62.2％上方修正。増益率が5.0％増→70.3％増に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。好調な荷動きが継続したほか、輸送スペースの逼迫を背景に、通常貨物に加え緊急貨物の取り扱いも増加し、上期業績が想定以上に拡大したことを反映した。
株探ニュース
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