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Sunday, April 18, 2021

<ひと ゆめ みらい>ごみゼロ製造業目指す 配管部品メーカーの社長・木村洋一(きむら・よういち)さん(72)=大田区 - 東京新聞

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工場で自社の製品を手にする木村洋一さん=トキワ精機で

工場で自社の製品を手にする木村洋一さん=トキワ精機で

 「持続可能な開発目標(SDGs)が言われる今、モノづくり企業が、製造工程でごみや有害物質をゼロに近づけることが重要。そのための技術の開発をしたい」

 中小の製造業が集積する大田区にあって、フォークリフトなどに使われる「油圧用配管継手(つぎて)」という部品メーカー「トキワ精機」の社長を務める。

 祖父が立ち上げた会社を継ぎ、四十八歳で四代目社長に。それから間もなくして海外との価格競争を強いられ、元請け企業から三割のコストカットを求められた。「むちゃを言うなあ」と思いながら「細かいコストを削って積み上げるよりも、発想を変えるしかない」と考えた。

 配管継手は、直角に曲がった管で、配管と配管のつなぎ目に使う。それまでの配管継手は、L字形に曲がった金属を仕入れ、中を削り出して空洞を作っていた。

 最初から空洞のある真っすぐの管を仕入れて曲げれば「穴を開ける工程をなくせる」と思い立った。管を曲げると空洞がゆがんでしまうため技術的に難しいとされていたが、金属を曲げることにたけた区内の業者などが協力。画期的な技術を実現させるとともに、コストカットにつなげた。特許も取得した。「何をつくるか明確になっていれば、大田区の町工場にできないものはない」

 穴開け作業がなくなり、削り出されるごみが出ず、原料を関西からトラックで仕入れる必要もなくなった。環境への負荷の少なさが関係業界で注目を浴びた。「エコノミーを追求したらエコロジーになった。学んだことは大きかった」と振り返る。

 「ごみを出さない製造業」を目指している。大勢が集まるイベント会場で飲み物用カップのごみが出ていたため、最近は、その場で再利用できるように移動式カップ洗浄器を試作した。自然界で分解される素材の食品包装用ラップの開発も目指している。

 「製造業者が言うのは変かもしれないが、環境に一番いいのは余計なモノを作らないこと。モノづくりの職人の雇用は減るかもしれない。その分、修理して長く使えるようにする『生かす職人』を増やせれば」と訴える。 (宮本隆康)

<トキワ精機> 1932(昭和7)年創業の油圧用配管継手の専門メーカー。大田区大森東の本社のほか、愛知県高浜市の名古屋営業所、茨城県阿見町の阿見工場を持つ。従業員数は約120人。

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