【NQNニューヨーク=古江敦子】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落し、前日比633ドル87セント(2.0%)安の3万0303ドル17セントと約3週ぶりの安値で終えた。下げ幅は今年最大。航空機のボーイングなど決算発表が嫌気された銘柄が売られ、相場の重荷となった。一部銘柄に対する個人投資家の投機的な動きも市場心理を冷やし、株売りを誘った。
ボーイングは4%下げた。27日発表した2020年10~12月期決算で最終赤字が前年同期の8倍に膨らみ、失望売りが出た。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は26日夕の決算発表時に「年前半は半導体の供給不足が続く」との見通しを会社が示し、6%強下落。インテルやエヌビディアなど半導体株に売りが波及した。
個人投資家の投機的な動きへの警戒も強まった。空売り残高が多い銘柄に買いを集団で仕掛け、売り方の買い戻しを狙う手法で実態とかけ離れた価格まで上げる中小型株が続出。その1つであるゲーム専門店のゲームストップ株で売り方のヘッジファンドが大規模な損失を計上したとの報道も出て、投資家心理に冷や水を浴びせた。
決算期待から最近まで買われた主力ハイテク株にも売りが広がり、アルファベットは5%安、フェイスブックは4%安で終えた。投資家心理を映す米株の変動性指数(VIX)は37.21と前日比で6割強上昇し、昨年11月上旬以来の高水準を付けた。
米連邦準備理事会(FRB)はこの日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利と量的金融緩和の現状維持を決めた。声明では景気認識をやや下方修正したが、相場への影響は限られたようだ。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、前日比355.467ポイント(2.6%)安の1万3270.598で終えた。ナスダック指数の下げ幅も今年最大だった。
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