◆ガクからタケへ 柴崎岳(現レガネス)がヘタフェの一員となってからすでに4年。初めてこの地で青いユニフォームを身に着けることになった日本代表トップ下のコリセウム・アルフォンソ・ペレス到着は、当時一大センセーションを巻き起こした。その前のシーズン、テネリフェに降り立ち、一筋の光として輝きを放ったハイレベルなプレーにより、地元ファンの間にも1部に復帰したばかりのヘタフェの主力となるべく、大きな期待を集めた加入だった。 【動画】久保建英がヘタフェでのデビュー戦でいきなりゴールに絡む! しかし、彼が特筆すべき活躍を見せたのは出場4試合目にして、バルサ相手に殊勲のゴールを挙げた時ぐらい。その試合で中足骨亀裂骨折という不運に見舞われ、ガクはチームの第一線から姿を消すことになる。 ヘタフェに在籍した2年間、ほとんど主役を務めることはなく、その存在も徐々に色褪せていった。そして最後はデポルティーボ・デ・ラ・コルーニャへ移籍することを選び、ホセ・ボルダラス監督の下を離れることとなった。 そして時は流れ、久保建英が現れた。新たなサムライがボルダラス軍団に加わったのだ。サムライから戦士へ、華々しい妙技から、ボールプレーの従事者になるために。久保はサッカー選手としてレベルアップを遂げるため、大きな変化を経験することになるだろう。成熟と成長。試合に出ることによって、より良いサッカー選手、より完璧な選手となるステップを踏めるはずだ。 彼の入団は決して偶然ではない。ヘタフェは移籍に向けて積極的に動いた。昨季、レアル・マドリーに入団した時から、アンヘル・トーレス会長は久保のレンタルを望み、チームのクオリティ向上を必要としたボルダラス監督も最高の補強であると認めた。今シーズン前半、ビジャレアルでプレー時間が少ないのを目撃したレアル・マドリーも、ヘタフェでなら彼がチームで重要な役割を担っていると実感できる姿を身近で見守れることを知っていた。
◆チーム練習なしでのいきなりデビュー
とはいえ、久保自身は同じマドリッド州内にあるヘタフェへの移籍が、レアル・マドリーにとって、距離的に都合がいいという点についてはあまり重要と思っていないようだ。「ヘタフェがアンダルシアにあったって、これだけ自分に興味を示されたら、行っていたよ」と彼は言う。 その言葉通り、ヘタフェの熱意は本物だった。入団から1週間、マドリッドが50年ぶりの大雪に見舞われ、チーム練習もできず、同僚たちと顔を合わせることもできなかったにも関わらず、いきなりエルチェ戦遠征に同行。ボルダラス監督はその試合、最初の交代としてタケを使い、元ビジャレアルの選手はヘタフェのユニフォームを着てデビュー。2点目、3点目のプレーに関わり、チームが1-3の勝利を挙げるキープレーヤーとなった。 「ここ何日も彼とは話していた。金曜にマドリッドに着いてから、天候により、家にこもるしかなかったが、チームについて、ピッチで助けになるかもしれないプレーについて、話し合ったよ」 「今日はホテルにいる時間を利用して、ピッチに入った時、必要な動きについて説明した。率直に言って、とてもよくやってくれたね。彼の2つのプレーのうち、1つは1-2のリードに繋がったし、アンヘル(・ロドリゲス)が決めたPKをゲットしてくれた。チームを助けるため、彼は来たんだ」とデビュー戦の後、ボルダラス監督は語っている。 次のウエスカ戦に至っては、一緒に練習した時間がまだ少ない中、タケはFKキッカーを務めるまでになり、惜しくもゴールとならなかった一撃もあった。「彼はセットプレーに長けたキッカーだ。今週はその辺を話したよ。ウチにはカルレス(・アレーニャ)とマウロ(・アランバッリ)がいるが、角度によっては、タケがいい場合もある。今日はあまりツイていなかったが、彼が蹴ったFKのいくつかは本当に良かった」とボルダラス監督は説明した。
からの記事と詳細 ( 「一人前の男になるために」ヘタフェに現れたもう1人のサムライ・久保建英(超WORLDサッカー!) - Yahoo!ニュース - スポーツナビ )
https://ift.tt/2Ysa2i4
No comments:
Post a Comment