中国のフィンテック企業、 アントグループは複数の金融関連事業を持ち株会社の下に置くことを計画している。事情に詳しい関係者が明らかにした。この持ち株会社は銀行同様の規制を受ける可能性があり、最も収益性の高い部門の成長が抑制される恐れがある。
非公開情報だとして関係者が匿名を条件に述べたところによると、アントは金融ライセンスを必要とする部門を全て、持ち株会社に移すことを考えている。計画はまだ協議中で変更される可能性はあるという。アントはコメントを控えた。
関係者によれば、アントが持ち株会社の下にまとめることを検討している事業には資産運用サービス、消費者向け融資、保険、決済、アントが筆頭株主であるオンライン銀行の網商銀行(マイバンク)が含まれる。金融持ち株会社という構造の下でアントの事業はより厳格な資本規制を受け、ここ数年に見られたペースでの融資や事業拡大は制限される可能性がある。
中国当局は27日、アントに事業再編計画をまとめるよう指示した。アリババグループを頂点とする馬雲(ジャック・マー)氏のオンライン金融帝国の勢力を抑えようとする措置の一環。当局は事業分割を直接求めはしなかったものの、アントには「事業再編の必要性を理解」することが必要だと中国人民銀行は主張し、可及的速やかに再編の予定表を示すよう求めた。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、フランシス・チャン氏(香港在勤)は、「成長は大きく減速するだろう」とし、資産運用と消費者金融を含む決済以外の事業のバリュエーションが最大75%下がる可能性を指摘した。
原題:
Ant Said to Mull Holding Company With Regulation Similar to Bank(抜粋)
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